コミカライズ17話 公開予告SS
本日18時頃、コミックアース・スターにて公開予定です
――――ユンボのユルトで エリー
「……あなた……よくもまぁ、たったそれだけの情報から、そのことに気付けたわね?」
他のユルトよりも豪華に、なんとも派手に飾られたユルトの奥に大きな、その身体を包み込まんばかりの大きさのクッションを置いて、横たわる形でクッションに身を預けていたエリーがそう言うと、ユンボは「ふふん」と……自分は勘が良いんだと言わんばかりの表情を浮かべる。
「まぁ、そうね。
ギルドの方で色々情報を入手しているから教えてあげても良いけど……多少の脚色はしておいて頂戴ね?
事実をそのまま描いたものが出回っちゃったりしたら、あちらも警戒しちゃうだろうから」
そんな言葉にユンボは当然だとばかりに頷いて……それを受けてエリーはあれこれと、自らが持っている情報と、とある人物たちの人相をユンボに伝えていく。
そうして一頻りの情報を渡したエリーは、ユンボが懸命に、紙束を片手にペンを走らせている様子を見やりながら……顎に人差し指を当て「うぅん」と唸る。
「……あなた、人相書きとかでもお仕事できちゃいそうな腕前よね
あの子とか、この子とか中々良く描けているじゃないの。
……そうか、そう言えばあの子達にも会ったことあるのだから、まるで見たことがあるかののように描けちゃうのも、当然と言えば当然よね。
ああでも、こっちの……そうそう、このお方はもう少し格好良く描いた方が良いかもしれないわね。
お隣で出回っているというのなら、王都の方にも伝わってもおかしくない訳だし……」
と、身を乗り出し、紙束の各所を指差しそんなことを言ったエリーは、ユンボが描いた走り書きを……コミックの為の登場人物の人相書きを見て、何か思いついたことがあるらしく、両手をポンと合わせてぱぁっと明るい笑顔を見せる。
「そうねぇ、そんなに上手く描けるのなら、この私のことも描いてもらおうかしらね?
今の世の中情報にだって値が付く訳だし? 商人としてタダで情報を売るってのは性に合わないし?
ここは一つ私のことを美しく、可憐に優雅に描いてもらおうかしら?
あなたの腕なら簡単な話でしょ?
何よ、たった一枚だけじゃないの……ちょーっと気合を入れて今この場で私をモデルにして、綺麗な絵を描けば良いだけのこと。
情報代と思ってちゃちゃっと描きなさいな」
そんな言葉を受けてユンボは、やれやれと顔を左右に振って大きなため息を吐き出して……仕方無しに紙束をめくり、一枚の紙全部を使っての大作を描き上げるのだった。
――――広場で雪像を作りながら ディアス
ちょっとした暇が出来て、セナイとアイハンと一緒に雪を固めての雪像作りに励んでいると、何処からか慌ただしい音が響き聞こえてくる。
何かが全力疾走している足音と、それを追いかけているらしい誰かの足音と。
足音だけでなく誰かの声が……ユンボの名を呼ぶ野太い声が響き聞こえてきて私は、なんだいつものことかとそれらの音を完全に無視して……フランシスそっくりの雪像を完成させるべく、気合を入れて木ベラを振るうのだった。
お読み頂きありがとうございました!
ついにあのキャラなど、色々なキャラが登場です






