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脅しとプレゼント 2

遅れて申しありません!

「はっ!・・・えっと、ここは」

 白い光に包まれ再び意識をなくしていた凍馬は突然意識を取り戻した。辺りを見渡すと先ほどまでの真っ白な空間ではなく凍馬たちがいつもいる教室へと景色が変わっていた。だが全く普段の教室というわけではなく机と椅子以外はなく、ところどころピンボケしたかのように上手く見えないところもあった。

「えっと、さっきまでのは実は夢とか・・」

「いやいやいや、違う場所だって認識したはずなのに何でその発言できるのサ!」

 勢いのあるツッコミとともに自称神が扉を開けて入ってくる、その恰好はなぜか先ほどの貫頭衣から凍馬たちの学校の女子の制服に代わっていた。

「うわっ、びっくりした。え、てかその恰好何?あんた女なの?」

「さあて、どちらだろうな。案外ただの女装かもしれんぞ」

 そう自称神は笑いながら言うと手近にあった椅子に腰かけた、そして真剣な表情で凍馬を見た。

「まず話をする前に君に言っておかなければならないことがある」

「っ!?な、なんだよ。」

 先ほどまでとは違う真剣な面持ちに凍馬は若干及び腰になってしまう。

「私は本物の神だ、自称神ではない!!」

「ってそれのことかよ!?」




◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇




「さて雑談はそこまでにして説明をしていこうか、さっきも言ったけど君には異世界に行ってもらう。もちろん拒否権はない」

「理不尽すぎないか、それ」

(わたし)の決定だからな、拒否権がないのは当然だ。さて今から行く世界は君達のいた世界とは別の発展様式を遂げた世界、君たちが化学の力で発展したならその世界は魔法によって発展した。一部の発展性は君たちの世界以上だよ」

 神が説明し始めると同時に黒板に映像が浮かび始めた。そこには周りを海に囲まれた一つの島だった、島といっても明らかに火山らしい山が小さく映ってることからかなりの上空からの映像でありその島の大きさがうかがえる。

「この大陸の名はレプロ、この大陸での生活は主に三つの国家で成り立っている。人族が中心になって作り上げ組織力という点では大陸随一なフォント聖国、聖国ができて思想の違いから排斥された種族が聖国に対抗するため作り上げられたカール王国、どちらの国にも所属せず中小の国家群により作られたリブレ連合国。はぐれの村なんかがいくつかあったりするけどだいたいの町や村がこの三つの国に分類されるね、君たちはその中の一つの町村のすぐ近くに飛ばされるよ」

 神のその言葉と共に黒板にあった地図が拡大されていく、やがてそれはフォント聖国と呼ばれた国の中の一つの村を映し出した。

「うわ、なんだこれ‼カーナビみたいだな!?」

「・・・まあ、一番近い例えではあるね。これが今回君達の飛ばされる最も近い村ってわけ」

「いや、この村に百人近い人が来ても受け入れられないんじゃ・・」

 そう言われて神はきょとん、とした後苦笑しながら話を続ける。

「いやいや、その村に行くのは君と後もう一人だよ。そのうち他の人とも会えるかもしれないけどネー」

 そう言った後神が指を鳴らした、すると黒板に映る映像が切り替わった。そこには妙にキラキラした字で「サービスタイム!!」と書かれていた。

「私としては何もせず今すぐ君を異世界に放り込んでやってもいいんだが、こちらの不手際で君たちを巻き込んだっていう負い目があるからね。少しばかりサービスしようと思ってね」

 そう言って手を机の下に伸ばし重そうな荷物の入ったリュックサックを机の上に置いた、ただ凍馬の憶えが確かなら先ほどまで机の下には何も無かったはずであった。

「なあ、そこって何もなかったような気がするんだけど」

「ん?気になる?SANチェックする?」

「イエ、イイデス・・」



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



 神がサービスと言って取り出した鞄から荷物が出されていくと見たことがあるものから見たことがないものまで様々なものがあった。

「フライパンにー、服にー・・、なにこれ?」

「まあ、そっちに無いものもあるから説明していくね。さて先ず取り出すはこの革袋、この中に入ってるのは文明の必需品のお金だ。今から行く世界では鉄貨、銅貨、銀貨、金貨の四種が使われてる、価値は言った順に上がっていって百枚で~今はだいたい上の硬貨の一枚分くらいかな。そして、この革袋の中には銀貨百枚入ってる」

「うわ~・・、大金過ぎない?ありがたいけど」

 その革袋の重さに凍馬は若干顔を引きつらせる。

「常識も違うような見知らぬ土地に行くんだから足りないくらいと思うけどね、さて続いては・・・」

 そう言いながら見知らぬ道具の説明を続けていった。中には元の世界でも再現できなさそうな「魔道具」というものもあり凍馬を驚かせた。

「いろいろ説明してきたけど、これで最後になるね。・・先に言うとこれはこれからの君にとって最も重要なものだから慎重に扱っていくように!」

 そう言って神が取り出したのは薄型の液晶タブレットだった。

「これって・・」

「これは君の知ってるような機械じゃあないよ。画面に触ってごらん、スイッチが点くから」

 言われたとおりに画面を触ってみるとブウンッ、という音ともに画面が明るくなる。


△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼

名前:キサキ トウマ

年齢:16

性別:男

能力:報復者(リベンジ)

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼


「・・は?」

 そこに表示されていたのは凍馬自身の顔写真と簡易的な紹介だった。しかし、彼を驚かせたのはそこではなかった。彼を驚かせたのは載ってて当たり前のようにあった「能力」の項目であった。

「・・・ック、クク。驚いてくれたようで結構、それが君たちに与える二つ目のサービスだ。まあ、所謂「祝福(ギフト)」だ」

(神)<果たして「祝福(ギフト)」とは!?次回ご期待!?(まあ、見たまんまだけど)

(神)<ちなみに鉄貨一枚=一円くらいとして考えています(要するに持たされたお金は約百万円デスネ)

(神)<あ、ちなみにSANチェックは1/1D6です

次回は四月までに

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