雑談と落下
「・・・はい、そこまで!後ろの人から前に回して」
その声とともに先ほどまで静かだった教室がざわつきだした。そのまま先生がテスト用紙を集め出ていくと生徒は友人と話をしに立ち上がり始めた。そしてそんな生徒のうちの一人である木崎凍馬も幼馴染である黒藤大河と話をしに行った。凍馬は高身長で体格がよい高校二年生で空手部に所属している、空手の腕が立つ以外は友達付き合いの良いごく一般的な高校生といえる。大河も凍馬と同じ二年生、市内にある総合病院の院長の息子で生まれつき体が弱く運動部には所属してないが生徒会に所属している。
「おーい、大河。テストどうだった、俺今回は初の赤点なしと思うんだ」
「お前よりは上な感じかな?後お前は今回も赤点をとるぞ、一万円賭けてもいい」
「相変わらずの皮肉っぷりだな、・・・イラッと来るわー」
そういって彼らにとっては定番ともいえる雑談をしていると二人の女子が話しかけてきた。
「よっ、相変わらず無駄な期待をしている凍馬君よ。幼馴染たる私が励ましに来てやったぞ」
「私はそういうつもりで来たわけじゃないんだが・・。まあ、ドンマイだな凍馬」
「まだ見直しすらやってないのに同情されてる!?」
そう言ってきた二人はクラスメイトの音木加古と栗村さとりである。
加古は大河と凍馬の幼馴染で友人からはネコの愛称で親しまれている、陸上部に所属しておりショートヘアの似合う快活な女子である。さとりは文武両道・容姿端麗などの人を褒める言葉が似合う長髪の学校一の美少女で大河と同じ生徒会に所属しておりそこで生徒会長をしている。幼馴染三人とは高校に入った時大河と一悶着あった縁で仲良くするようになった。
「まあ、凍馬のいつも通りな悲惨な結果は置いといて。夏休みに皆で何をするか話しよ」
「相変わらずの酷さよ・・。そうかもう夏休みか、いよっしゃ!あ、そういえば大河と会長はまた去年みたいに何か用事あるってことはないよな?」
「・・。ああ、うん、今年は大丈夫」
「私も大丈夫だな、ちゃんとクラスの皆で行こう。っと先生が来たな続きはまた後で話そうか」
さとりに言われて凍馬たちが言われて振り返ってみると担任が教室に入ってくるところだった。そのまま凍馬たちは自分の席に戻っていった。
「・・・、・・!・・。はい、それでは今日伝える連絡事項は以上です。テストが終わってもうすぐ夏休みとはいえ遊び呆けたりしないように。室長、号令!」
「はいっ、起立!礼!・・「え!?」・・?」
先生のいつも通りの話が終わり、室長がいつも通り号令して・・・そして誰かからいつもとは違う声を上がった。とはいえ、声を上げたのも仕方ないとも言える。
「「「「「は!?」」」」」
―――彼らの立っていた床が丸ごと無くなっていた。
そんな突然のことに一介の学生たちや教師が反応できるわけもなく全員為すすべなく重力に引っ張られ落ちていった。
「「「「「うわあああああああああ!?」」」」」
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