コレが初対面の人との会話…………?
二日連続投稿!
多分次は間が空きます!
女の子といえど人を一人をおぶってきた俺は流石に疲れたのと、互いに聞きたい事があったので近くの公園のベンチで休むことにした。
しばらくは互いに会話はなかったが、そのあと俺が缶コーヒーを買って渡すと落ち着いてきたらしく、この後どうするのかを悩み始めたようだった。
とりあえず本題に入ろうか。
「さっきから黙ってるけど、あんたは何者なんだ?」
「あ、ああ私?」
「いや、他に誰かいるのか?」
いたら怖いな。いないよねえ? いたら逃げる自信あるよ?
俺は怖くなってあたりを見渡すがなにもいなかった。見渡している最中にお嬢様が何やってんの? みたいな目で見たいたが絶対に気にしてはいけない。
「いないけど。知らないならなんで助けたのよ」
「そりゃあ助けるだろ。自分は助けられるのにほっといたら目覚めが悪いだろ? 第一理不尽なのは許せない性格なんだ」
ちょっとくさいセリフを言ってみた。するとお嬢様はすごい疑っているような眼と態度で聞いてくる。
「……………………本当にたったそんだけの理由で私を助けたの?」
「そうだよ。悪いか?」
これは本音だ。美少女ってのもあるが、それはたまたまだ。しかしまだ胡散臭そうにこっちを見ている。
これを聞くとお嬢様は、少し驚いたあと少し考え込んだあとあきれたように溜息をついてさっきの俺の質問に答えてくる。
「はあー。助けてくれたことには変わりないしね。天草 明よ。年は十七才。天草って呼ばれんのやだし明って呼んで。あんたは?」
「俺は片桐心治だ。俺も同い年だ。呼び方は心治でいいよ。もしかして天草ってことはあの財閥の?」
天草財閥とは、つい二週間前に社長夫妻がハイジャックにあって亡くなった財閥だ。
そのハイジャック事件は、飛行機がフライト中にハイジャックされたという通信があってから爆発したらしく、その時乗ってたはずの犯人はどうやって逃げたのかもまだ分かっていない。
さらに火の広がり方が爆弾の火の広がり方じゃなかったそうだ。能力者だろうと言われているが、飛行機から落ちても平気な能力者は珍しく、世界でも何人もいないそうだ。
そして今の天草財閥は、国会議員の天草 嗣郎が取り仕切ってるってテレビでやってたっけ。
ここ二週間はテレビで取り上げ続けてたしな。それに追われて逃げてるとなるとその関係者だろうしな。
「そうよ。てっきり私が天草財閥の娘って理由で助けてくれたんだと思ったけど、違うみたいね」
いやに疑ってくるなぁ。まあしょうがないけど。実際に襲われたんだし。
「まあな。で、あんたはなんで叔父さんに監禁されてたんだ?」
「きっかけは分からないけど、途中からは超能力に目覚めたからだと思うわ」
少しイラ立っているのか右手をトントンとやっている。
それにしても監禁のわけはやっぱり超能力がらみか。
「お父様達が亡くなって、叔父さんに財産を騙し取られて監禁されていたときに、叔父様に質問したら文字が浮かび上がってきたのよ。その時にものすごい叔父さんは喜んでたし、間違いないと思うわ」
明が腹立たしげに言ってくる。よっぽど叔父さんに復讐したいようだ。
それにしても監禁かぁ。国会議員がそんなことするとは世も末だな。なんだか俺も腹がたってきた。
「それでどんな能力か知りたくて他にも看守とかと会話してたら文字が浮かび上がってきて、問いただしてみたら『嘘』に反応してたのよ」
うーん。これは流石に俺だけじゃ何にも出来ないか。みんなに協力してもらおう。
「あんたさ行くあてある?」
「ないけど…………」
「じゃあ、あんたウチに来る?」
俺がそう言うと明はものすごい驚いた顔で立ちあがりながら顔尾を真っ赤にしている。
「は? あ、あんたもしかして私の体目当てで助けたの? 汚らわしい!」
親切心で言った言葉が思いっきりう勘違いされてるなぁ。
「ちげーよ…………。初対面の奴にそんなことするかよ…………」
なにげに発想は突飛だなこいつ。それとも俺がおかしいのか?
「じゃあなによ?」
「俺の家は孤児院なんだよ。他にも人がいるから助けになってくれるしな。それと決しておまえに手は出さねえよ」
すると汚らわしい物でも見るようにこっちを見ながら言ってくる。
「えー。嘘じゃないの? 孤児院とか言いながら廃屋とかに行ったりしそうだわ」
「助けてやったのにひどい言い草だな! 自分の能力使って確かめてみろよ! 『嘘』見破れんだろ!」
「そういえばそうだ、忘れてた。まあ『嘘』はついてないようね」
そう言ってまたベンチに座った。落ち着きを取り戻したようだ。よっかたよホント。変な勘違いされたままだとめんどくさいしな。
「てことはあんた孤児なの? 孤児院に住んでるって言ってたし」
「そうだよ。悪いか? 孤児って理由で俺の家族を差別すんなら俺が許さないぞ?」
俺は少し真面目になって言う。
「心配しなくてもバカになんてしないわ。悪かったわね聞いちゃって」
明は何ともないようにしれっと言う。
「それはもう全然気にしてないんだけどな。昔だと馬鹿にしてくる奴が多くてな」
空気がちょっと重くなった。すると話すことがなくなり二人共黙り込む。
そういえば、明を俺の孤児院につれてけば昼間の怪談のせいで帰るのも怖かった帰り道が怖くなくなる。
帰宅仲間ゲットだぜ! 女の子を頼って怖くなくなるなんて、自分で思って恥ずかしいけどな…………。
だが背に腹は代えられない。黙ってればばれないし。
そんなことを考えていると、向こうから確認するように話しかけてきた。
「でも本当に私を利用しようって考えてないの?」
「利用する気はないよ」
と言われたところで黒い文字がにゅるにゅると俺の胸のあたりから這い出てきた。
何だこれ気持ち悪! と思ってたら明がやっぱりそうだったの!? みたいな顔でにらんでくる。
「違う! 利用って言ってもお前に危害が加わるようなもんじゃない!」
「じゃあなんなのよ! 今度は能力でも利用するの? 金でも欲しいの! あいにく一銭も持ってないわよ!」
「能力目当てでも、金目当てでもねーよ!」
「じゃあ確かめてあげる。もう一度私が質問するからもう一度答えて。何言っても嘘が分かるから」
「オーケーだ。俺は絶対お前に危害を加えない!」
あ、幽霊が怖いことは完璧にばれちまうか…………。 まぁ背に腹は変えられない。
「あなたは、私を利用としていますか?」
と聞かれたので、そのままそっくり同じ言葉を返した。語気が強くなったのはご愛敬ということで!
「利用する気はない!」
いっしょには帰ってもらうがな。
するともう一度俺の胸から文字が這い出てきた。 そこで天草は、その文字に触りだして短く言葉を言い放った。
「嘘よ。その身に隠れる真実を教えなさい!」
と天草が言い終わると同時に、文字が姿を変え始める。そんな事までできたのかよそれ!?
「ぷっ!」
明はいきなり吹き出し始める。予想してたけど笑いすぎだろ。
「あはははははははあははあっはっははあはははっはあはあはははははっははは!!!」
明は出来上がった文字を見ていきなり吹きだしましたね。と言うか笑いすぎだろ!
しかも今日一番の大爆笑ですね。
心の中で思わず敬語になっているのをしり目に、天草は笑いをこらえきれないままこっちを見ながら言ってくる。
「ぷっ、ああんたも見なさいよ。ひゃはっははは」
と言って文字を反転させてきた。そこには、
『幽霊とかめっさ怖かったけど、家までついてきてくれる心強い味方ゲットしたぜ!』
と書かれていた。
「あはははは! めっさって。あひ、何で大阪なまり! なんでこの年で幽霊怖いって! あははははは! ゲットしたぜってどこのサ○シもどきよ!!!」
………………………………確かに考えたし、自分でも情けないと思うけどさぁ。そこまで全力で笑わなくてもよくない…………? さらに言うと、考えてたことより、もっとヒドイ文章になってるしな。
初めてあった女の子に、しかも今さっき助けたばっかの奴に、自分の情けないところを全力で笑われるって…………。
しかもこれを読んだ後も明はずっと笑いっぱなしだしな。泣いていいですか?
「ぷっ、まあとりあえずあんたを信用するわ。ぷっくっく、でもあんな大の男三人もあっさり追っ払っておきながらお化けが怖いって、ふふふっ、初めてこんな笑ったかも。ぷふっ!」
とか言われながら孤児院までこいつをおんぶしながら歩かされた。
しかもたまに思い出し笑いすらしている時もあった。何回こいつを置いていこうとしたことか。
なぁ。
神様。
居るんなら答えろよ。
こんなときって泣いていいと思うか?
そう心の中で言ってみるものの返事は無かった…………。




