1話 異世界に転移しました!
目が覚めるとどうやら森の中らしい
というかどう見ても森だ周りを見渡しても木しかないし、鳥のさえずりやよく分からない獣の鳴き声が聞こえてくる
「はぁ…来ちゃったよ…異世界…」
あの横暴な女神様に送られてしまったらしい
今度会うことがあったら文句言おう
「というかアルティエ様もどこに送るとかどんな国があるとかぐらい教えてくれてもいいだろ…」
何もかも分からない状況で不安が募る中
自分の後頭部に違和感を感じる
「なんか頭ちょっと重いんだけどなんだこれ?」
後頭部にあるものに手を伸ばしてみる
するとそれは抵抗なく手に納まったので前に持ってきて見てみる
「…………は?」
蚕だ
もふもふの白い見た目に可愛らしいつぶらな瞳と大きめの触角
どう見ても蚕だ
ただ1点おかしな点があるとすればサイズが馬鹿みたいにデカイどれぐらいかと言うとバスケットボールよりも一回り大きいくらいのサイズだ
「アルティエ様の言ってた守護獣ってもしかして蚕…?」
そう口にすると手の中の蚕が答えた
「モス」
「しゃ、喋ったー!!!!!え!?モスって言った!?意思疎通取れるの!?すげー!!!」
未来が興奮しながら蚕に問うと少し照れくさそうにしていた
「モス」
「照れてるのか?可愛いなぁ!!そうだ名前!名前なんて言うんだ??」
「モス」
「モスか!!これから宜しくな!!俺は佐々木未来って言うんだ!!」
未来がそう告げると蚕は不満そうな顔で未来の頬をぶにゅっと手でついた後に後頭部にまた戻った
「モス」
な、なんか凄い不満そうだったんだけど…
意思疎通は取れるけどモスしか返って来ないからいまいち分かりにくいけど…まぁ、うん!どうにでもなるでしょ!
とりあえず確認すべき事は…
「喋ってみて思ったんだけどなんか俺の声高くね?」
佐々木未来は今年で23になる社会人であった
地元の工場で働き、休日は趣味の料理とゲームぐらいしかしてなかったが確かに成人はしていた
だが、今の姿はどこからどう見ても中学生ぐらいであった
転移する時に若返る事をアルティエが告げて無かったのであるうっかりうっかり☆
「絶対にアルティエ様が教えるの忘れてたよなぁ…この感じだとあの横暴女神他にも伝え忘れてることあるだろ…」
そうしてアルティエへの不満を脳内で考えていると未来はある事を思い出した
「あ、そうじゃん!スキル!どこでも料理出来るスキル!!貰ってたじゃん!!モスのインパクト強過ぎて忘れてた!!」
守護獣のインパクトにすっかり思考から飛んでいたがスキルの存在を思い出した
「確かアルティエ様が言ってたよな、脳内で思い浮かべたら出来るって…説明が全部アバウト過ぎないかいくらなんでも…」
女神への文句を垂れながら脳内で思考してみると
目の前に透明なPC画面の様な物が現れた
「うわ、なんか出てきた!!えーっとなになにー?」
そこには様々なアプリのような物が入っていてフライパンのアイコン、本のアイコン、天使の絵が描いてあるアイコン等さまざまである
「なるほど、これを押したら色々出来るのかな?とりあえずフライパンのやつ押してみるか」
未来がフライパンアイコンをタップすると
デカデカとした文字で食べたい物を考えてボタンを押してね!と記載された画面が出てくる
「食べたい物を考えて押してね…?今食べたいものは…お腹すいて無いんだよなぁ…お茶とかにしてみるか!」
脳内でお茶、お茶、お茶と念じるようにボタンを押すと
目の前に500mlのペットボトルに入ったお茶が出てくる
「お茶だ…!え?これもしかして考えればなんでも出てくるのか!?おいドラ〇もんより便利じゃんかよ!!!」
貰ったスキルに興奮しているとモスが後頭部をパスパスと叩いてくる
「ん?モスどうした?お腹空いたのか?」
「モス」
モスが肩に移りビシッ!と透明な画面を指さしている
「ん?なにか気になるのがあったのか?」
と指差している方を見ると天使の絵が描いてあるアイコンを指していた
「これか…押してみるか」
未来が押すと画面が切り替わりビデオ通話のような画面になった
「未来さん見えますかー?」
「うわーーーーッ!!横暴女神ーーー!!!!」
天使の絵が描いてあるアイコンはどうやらアルティエと話せるものであった




