~第4幕 Feat.悠月星花~
ムーンライト騒動がある最中。伊達賢治は都内某所に向かった。
国民的人気アイドル・ジストペリドが所属している芸能事務所Rabbit March本社だ。
彼はその応接間で同社社長の秋月兎と対談する。
「世間じゃ大騒ぎじゃないですか」
「本当になぁ。楽しいばかりよ」
「楽しい? さすがというべきか、その思考は羨ましいですよ」
ムーンライトの事やめくるとポンズの事もあり、頭を悩ませて可笑しくない男なのにそうでない。彼は重たそうなウィスキーをグビグビと飲んで目の前にいる。
「秋さんはギャンブルとかしないのか?」
「時と場合によりけり。常にはしないかなぁ? 伊達さんはするの」
「常にやっているつもりで生きている」
「そっか。道理でド派手に生きている訳だ」
「そういえばお忙しいところスマン。本題に入っていいか?」
「ははは。そりゃあこっちの台詞。俺なんかよりも伊達さんのほうが、ずっと忙しい筈。とはいえ、俺も湊のわがままを聞かないといけなくてね。短く済ませてくれると助かる」
「最近ホットキャスティングなんていうものが巷で流行っている。おそらくだが、日本のオールドメディアもどきがやっているラジオもこれが駆逐していくだろう。そのホットキャスティングで新番組を打とうと思って。日本公式が最高級のスタジオを用意して公式キャストを募集するらしい。そこで」
「うちのペリドをよこせと?」
「ザッツライッ」
「はは。それなら湊だけなら大丈夫だろう。あれは貴方のことを気に入っているから。でも、もう片方は駄目だ。正直、嫌っているよ。アンタだけじゃなくて。アンタたちを」
「道理でいくらオファーだしても駄目なのかぁ」
「本人から聞いている。諦めの悪い御方だ。どっかの音楽レーベルの女社長さんによく似ているよ」
「おや、それは芸能界四天王と名高いあの御方のことか?」
「今や貴方もそうだろう?」
「類は類を呼ぶね。ひとつ言っておくと、ムーンライトの件もポンちゃんの件も何とかなるよ。よくみていてくれ。最高のショーをおみせしよう」
「へぇ。楽しみだ」
「それがおみせできたら、綺羅めくるとジストペリドのホットキャスティング公式獲りを弊社主催でお願いしたい。どうだろう?」
「めくるちゃんは貴方の会社のコじゃないだろう? まぁいいけど。さっきの話の続きだけど、ヒナトの交渉は、俺じゃなく湊にするんだな。弥生の子のことには、俺は関われない。まぁ、オレに話を吹っ掛けてくるあたり、マジなのは分かった。イチかバチかだな」
「ふふ、いい言葉だ。あと2つある」
「まだあるのかよ?」
「俺たちも音楽業界のほうへ本格的に乗りだそうと思う。でも、ここが弱いんだ。業務提携できないか」
「分かった。検討はするが、見返りは? 旨みがなけりゃ、立場があるもの同士なのだから」
「お金ならいくらでもあるけど、それよりいいものをあげよう。もう1つ。この場で連絡先を交換を」
「こうして話すのは初めてだしな。でも、思っていたよりも話しやすい人でよかったよ。業務用で普段みないほうだけどいいか?」
2人は連絡先を交換し、それから賢治はソファーから立ち上がる。
その際にプリプリッ! という音が。
「あ、これだけ酒飲みでも健康に生きているよってことで」
「そういえば、アナタはコメディアンだったな。羨ましいよ」
「屋上にでられる?」
「開けようと思えば。どうして?」
「ヘリを呼ぼうと思って」
「大金持ちはいいな」
賢治はラビットマーチ本社の屋上からヘリコプターに乗って去っていく。
もっとも、彼はそこから掛けられた梯子に捕まり「ラリホー!」と叫んでいた。まるで無邪気な餓鬼。
「みせて貰おうか。最高のショーとやらを」
賢治を見おくる秋にとってそれ以上の決め台詞はない気がした――
悠月星花様の監修のもとで投稿しました!さすが文才のある御方(#^.^#)
いやぁそれだけジストペリドや湊くんを僕もダテケンも気に入っているんですね。
おっと、ムーンライトとめくる&ポンちゃんの件は一体どうなった!?次号(#^.^#)m9




