67.天の巡り合わせだわ。
やっと続きが書けそうです。拙作を読んで頂いてる方に申し訳ないです。
「君は魔法使いかな?」
思案中のリョウに後ろから誰か話掛けて来た。
リョウが振り向くと先程カーネギーと話していた女性の内の一人だった。
「パーティーは組んでる?ソロ?」
「あ、今は一人です。チームは組んで居るんですが3日後迄ダンジョンには潜らないので」
「そうなんだ、見た所魔法使いよね?補助魔法は使える?」
「使えますが?」
どうやら、リョウのローブ等の装備を見て声をかけて来たみたいだった。
「良かったら、私達とか一緒にダンジョン潜らない?当てにしてた補助魔法使える子が今日は無理になって探してたのよ、助っ人代はしっかり払うからどうかな?」
リョウはこれぞ天の導きと喜んだ。
「自分で良かったら、お願いします」
「良かった、私はカナよろしく」
「あ、リョウですよろしく」
「とりあえずメンバーに紹介するから、こっちに来て」
カナに連れられて、カーネギーの一行の方ヘやって来た。
「都合良く見つかったわ、補助魔法使える助っ人が」
カナがカーネギーに報告する。
「良かったわね、私はラナよ!よろしく」
「私はアスナよろしく」
他の女性はそれぞれ挨拶をしてくれたが、カーネギーだけは不満らしい。
「ふん、補助魔法は使えるんだろうな?足手まといを連れてダンジョンに潜るのはごめんだぞ?」
「リョウ君使えるのよね?」
カーネギーの言葉にカナが確認を取るように、リョウに聞いてきた。
「はい使えます、大丈夫です」
リョウは内心カーネギーをぶっ飛ばしたい思いを胸に秘め、笑顔で答えた。
「ランクは?」
カーネギーが睨みながら聞いてくる。
「冒険者ランクDです」
リョウが答えるとカーネギーが不遜な態度に輪を掛けて「ふん、Dランクが使い物になるのか?俺はカーネギーランクBだ!お前が使え無いって思ったら金は出さないからな」
そう言いながらカーネギーは用意があるから、1時間後にダンジョンの入り口に来いとリョウに伝えてラナとアスナと出て行った。
「ごめんね、彼口が悪くて、、でも良い人なのよ!」
カナがリョウに謝る。
リョウは口が悪いってレベルじゃ~無いでしょうに?
最早災害レベルだわ。あれは、自分以外の男がチームに入るのを嫌がってるだけね。っと心の内で思いながら、カナの謝罪を受け入れる。
「大丈夫ですよ、気にして内です」
「ありがと、リョウ君は見た目と違って大人なんだね」
カナがそう言いながら笑う。
リョウはこの女の子はダメ男に引かれる体質なのかしら?っと少し不憫に思った。
「リョウ君は準備は?」
「自分は大丈夫です、カナさんは?」
「私も大丈夫、私は剣士だから装備と剣は常にメンテナンスしてるから」
「カーネギーさんも剣士ですよね?腰に剣あったし、他の女性二人は?」
リョウがラナとアスナの事を聞く。
「ラナが斥候でランクCアスナが僧侶ランクCよ」
斥候は罠の発見や解除や敵の索敵が主だ。
僧侶は回復要員。
これに接近戦が主の剣士が二人。
そして、補助魔法要員のリョウ。
カナ自身もランクCなのだとか。
まあ、あり合わせのパーティーならこんな物だろう。
欲を言えば、ガード役のタンクと、遠距離攻撃が出来る魔法使いが欲しい所だ。
リョウのパーティーはリョウが索敵や回復魔法、果ては近&遠距離攻撃が出来るので、コスパが良いパーティーと言える。
「そうですか、頼りになりますね」
心にも無い事を言って見る。
「私達4人パーティーだったのよ、もう一人補助魔法が使える女の子がいて、女子4人組で活動してたの」
「元々誘うつもりだった人ですね?」
「そう、都合があわなくてね、、、」
「カーネギーさんとは何故臨時パーティーを組む事に?」
リョウは不思議に思った事をカナに聞いて見た。
「リョウ君今から言う事内緒にしてくれる?」
リョウはコクンと頷いた。




