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65.怒りが爆発しそうだわ。

やっと再開できそうです(*_*)

拐われたとおぼしき子供は3人。

虎の亜人の双子の姉妹、イルとメル。

共に8才。二人とも穏やかな性格をしている。

もう一人は狼の亜人の男の子、ルトガー。

年は9才で活発でやんちゃな性格。


最初にイルとメルが失踪した。昼食前に院の回りで、2人でお花を摘んで遊んでいる所を他の子供が目撃している。アマンダが食事の支度をして呼びに行った時には居なかった。夜になっても見つからないので、憲兵隊詰め所に駆け込んだ。


その後、院内か中庭で子供達を遊ばせてアマンダの目の届く所に置いていたのだが、夕飯前にルトガーが失踪。他の子供曰くイルとメルを探しに行くと言って消えたらしい。こちらは直ぐに憲兵隊に報告して探して貰ったが手がかりなし。


「それにしても、明るい時間の連れ去りなら誰か町の人達が一人でも目撃してそうな物だけどね、、」

「この孤児院は繁華街から外れていますし、回りにも住居とかは無いもので、、、」

まあ、そんな辺鄙な場所に立っているからこそ、孤児院が経営出来ている訳だ。


子供達の食費に地代、建物の改修すらままならないのは見ての通りだった。


「食糧置いて来たっす」

ツバイが戻って来た。

「ありがとうツバイ君」

アマンダは悲しい顔を見せない様に明るく振る舞っている。


そこから、少し世間話をしてツバイとリョウは孤児院を後にする。

「よろしくお願いいたします」

見送りの時のアマンダのその一言は藁にも縋る思いで捻り出したのであろう。

「必ずね」

リョウはそれだけを口にした。


乗り合い馬車にて、ツバイと話をする。

「オイラも独自に探ってはいるんす、だけどなかなか情報が出て来なくて、、」

やるせない感がツバイから滲み出ている。


「必ず私が何とかして見せるわ、、」

リョウの断言した言葉にツバイは目を見開く。

「オイラに何か出来る事があったら手伝うんで、何でも言ってくだせい」


ツバイの言葉を受けリョウはコクリと頷く。


約束の時間にギルドにやって来たリョウ。

マルザとイメルダ更にはライド迄時間通りに集合していた。


少し顔が強ばっていたのか?リョウの顔を見てマルザが声をかけてきた。

「リョウ殿どうかしたのかな?」


リョウは孤児院で聞いた話を三人にしたのだった。

「「「絶対に許さない!」」」


話を聞いた三人は怒りを露に今にも爆発しそうな位に憤慨していた。

「やっぱりこのメンバー好きだわ、私」

リョウは三人を見てそう呟いた。

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