62.何となくだわ。
ダンジョンを出ると時間は午後1時位だった。
「とりあえず、アイテムを冒険者ギルドで換金しようね」
リョウの提案に全員が頷く。
冒険者ギルドにてキラーアクリス、ブラッドアクリス、クレイジーアクリスの素材を出そうとする。
「申し訳ありません、裏の解体場にお願いします」
焦ったギルド職員に懇願され、解体場に行く。
「ここでお願いします」
ギルド職員指示により、キラーアクリス×7体ブラッドアクリス×3体 クレイジーアクリス×1体を並べて出す。
ギルドの解体場は学校の体育館位の広さがあるので置場所にはまだ余裕がある。
「又、大物だな!よし皆やるぞ!」
「おう!」
解体専門のギルド職員が手早く解体を始める。
「それでは、解体と査定の関係で又夕方に来てくださいね」
ギルド職員はリョウ達にそう言ってカウンターに戻ってしまった。
「さて、どうする?」
リョウがメンバーに聞く。
「リョウ殿私達は工房区画で剣の手入れをしてくる、又夕方にギルドで会おう」
マルザとイメルダがそう言って乗り合い馬車の待ち合い所に歩いて消えた。
「リョウ俺は宿にもどるるな」
「ライドは武器の手入れは?」
「俺のバトルアックスはそんな柔じゃあないぞ」
「そうなの?じゃあ夕方にギルドに来てね」
「おう、それでだな、、」
「ハイハイ、飲み過ぎてギルドの集合におくれたら知らないからね、はいこれ」
リョウはライドに大銀貨(2万)を2枚渡す。
「わかってるじゃーねぇか!今日の分け前で返すからな!」
ライドは上機嫌で宿に戻って行った。
リョウは何となく、呑んだくれ旦那にお金を渡す嫁さんはこんな感じかなぁ~っと漠然に思った。
「さて、夕方迄にはかなり時間あるな~」
リョウは時間潰しの方法を考えある事を思い出して、乗り合い馬車の待ち合い所に向かった。
待ち合い所で乗り合い馬車を待っていると声をかけられた。
「太陽の光のリョウさんではないですかい?」
リョウが振り向くとどこかで見たような青年が立っていた。
「え~と、確か、、、?」
「へい、オイラは空の風の斥候のツバイでさー」
「ああ、あの時の」
ダンジョンでリョウ達が助けた空の風のメンバーだった。
「あのタンクさんはどうです?」
「へい、お陰様であれから教会に行って司祭様にキュアヒール(治療)をかけて貰いやして順調に回復してまさぁ」
「そうなんですね、良かったですね」
キュアヒール(治療)は上級ポーションと同じ効果らしい、と言う事は光貨2~3枚(2~3百)は払ったのか、、何だかな~っとリョウは思った。
この世界では、治療院、教会、大教会又は大聖堂、と治療して貰える場所がある。
治療院=下級ポーション(25%)やショートヒール(応急処置(25%)
教会=ヒール(手当て(55%)やキュアヒール(治療(70%)
大教会又は大聖堂=エクストラヒール(完治治療(85%)とその他の下位ヒール全般。
その使う回復魔法のランクで寄付と言う治療代が変わるらしい。
例えば、ヒール(手当て)なら金貨1枚大銀貨7枚(17万)程払うらしい。
中級ポーションも効果も値段も同じ位だから、特別高い訳ではないが、庶民にはなかなか手が届かない値段だ。
この世界の一般的な一家の一月の稼ぎは、大体金貨1枚(10万)前後と聞くのだから。
しかもその値段を出して、全体の55%しか治らないとは、、、。
下級ポーションやショートヒール(応急処置)に至っては(25%)しか効果なくそれでも大銀貨5枚(5万)はする。
「何となく理不尽だな~」
別にこの世界の物価に文句があるわけ出はないが、金持ち以外は死ね的な感じがして、リョウは何となくスッキリしない感が拭えなかった。
治療代
ショートヒール(25%)=大銀貨5枚(5万)
ヒール(55%)=金貨1枚大銀貨7枚(17万)
キャアヒール(70%)=光貨2~3枚(2百~3百万)
エクストラヒール(85%)=白金貨1枚(1000万)
この世界の最高回復魔法はエクストラヒール。
リョウのパーフェクトヒール(100%)は神代の時代のお伽噺に名前だけ登場している。
エクストラヒールは、法皇、聖女、最高神官が使える。
キャアヒールは、大司祭が使える。
ヒールは司祭が使える。




