表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
46/71

46.最初の町の最初の別れだわ。

ハリーさんから色々聞いた翌日、草原の銀風の皆は拠点である、アルメンに戻って行く。

リョウはギルドマスターと共に早朝日が昇りかけた頃、見送りに南門迄来ていた。


「世話になったな」

ギルドマスターの言葉を皮切りに各々が挨拶する。

リョウにも挨拶やお礼を言い、颯爽と南門を出て行った。


「お前はいつ旅立つんだ?」

ギルドマスターがリョウに聞く。

「知ってたの?」

リョウが少し驚いた顔でギルドマスターを見る。

「其くらいわからにゃ~ギルドマスターなんて務まらんさ!」

「成る程ねぇw今日の昼には行くわ」

「そうか、俺も又冒険の旅に行きてぇな~」

「ギルドマスターが居なくなったらどうすんのよ?」

「何とかなるだろ?」

「ならないわよ!」

たくこのおじさんは、、とリョウは頭を抱えた。

「今回の討伐でリョウはDランクに上がったからな」

ギルドマスターがリョウに新しい冒険者証のカードを手渡す。

「ありがとう」

リョウはカードを受けとり空間収納にしまう。


時間が経ち昼になり、リョウは必要な荷物を空間収納に納め宿を後にする。

「又この町に来たら、当宿をよろしく」

宿の主人がリョウに頭を下げる。

「その時は又利用しますね」

リョウは返事を返し宿から出て行った。


南門に着くと見知った顔を見つける。

ギルドマスターにナールにウル達である。

「お見送り何ていらないって言ったのに~」

リョウは朝ギルドマスターに見送りはいらないから、と告げて居た。



「そんな訳にもいくか!お前はこの町を救った功労者の一人だぜ、クライン殿もくれぐれもよろしくってたぜ!時間的に抜けられず悔しがってたぜw」

「そこは助かるわ、どんな顔して会えばいいかわからないもんw」

ギルドマスターの采配かしら?そう思い笑った。


「リョウ君には、本当に色々お世話になったね、これお弁当だよ道中食べてよ」

ナールから包みを受けとる。

「ありがとう、美味しく食べるわねw」


カノン母マリとリリがリョウの近くに来る。

「本当にお世話になりました、まだ恩も返せてないのに、、、」

「気にしないで下さい、今度は身体を大事にしてね」


「リョウちゃん行っちゃうの?」

「又遊びにくるからねリリちゃんも無理しちゃ駄目だよ?」

「うん!無理しないから、絶対遊びにきてね」

「うん、絶対くるねw」


カノンがリョウの横に来て話しかける。

「僕本当に感謝してます、リョウさんと出会えなかったら、、」

カノンはもう涙目だ。

「お母さん大事に、しっかり料理学んでね」

「うん、いつか僕の料理をリョウに食べてもらうからね」

「アラ?じゃ~楽しみにしてるねw」


ウルがリョウの前に来て拗ねたように話す。

「何もこんなすぐに旅立つ必要ねぇだろ?」

「まぁ、思い立ったら束行動が私のもっとうだからw」

「なんだそりゃ~」

「何ウル実は寂しいの?私の事好きになっちゃった?www」

「なるわけねぇだろ!ズバン」

リョウのお尻を蹴るウル。

「もうね、4つにお尻割れてるからね!」

「もう新しい魔物になりやがったか!」


二人のやり取りを見て全員が笑う。

「又来いよ」

ウルはそれだけ言うとリョウに背中を向ける。

涙を堪えているのか、ウルの肩が震えている。


「ウル良い男になってね、リリちゃんを大切に」

リョウはウルの耳元でそう呟く。

「けっさっさと行っちまえ!」

背中を向けたままリョウに言う。


「じゃ~ね皆又ね~」

リョウは手を振りながら、南門から勢い良く出て行った。


皆リョウの姿が見えなくなる迄見送った。

各々が自分の戻る所に帰って行く。


ウルだけが再び振り返り「アイツに貰い手がなきゃ~俺が、、、」

小さく呟きそして又歩きだした。






第1章終わりです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ