4.イケメンは突然に~だわ。
ファーストイケメンw
町迄あと10キロ位かなぁ~?
異世界に来た事を実感する為に、ゆっくりトボトボ歩く。
元々、ゲームオタクで出不精なリョウは健康&体力作りの為、自宅から15キロ程3駅分ウォーキングして会社迄通っていたのだ。
歩く事は苦にならない。
暫く歩くと「ギャ~。」と悲鳴が聞こえる。
悲鳴の方に走って行くと、何人かの騎士っぽい人影が見える。
その人影に対峙しているのは、緑色とか赤色の人の形をした何かが数体見える。
突然走って現れたリョウにビックリしたのか、両方こちらを向いて止まったままだ。
「人間か?そこの君、早く逃げろ!」
騎士っぽい人がリョウに向かって叫ぶ。
その声が切っ掛けなのか、止まった片方が「ぐぎぎぃ~」と叫びながらこちらに向かってくる。
「何あれ?気持ち悪い。」
咄嗟にリョウは攻撃魔法を叩き込む。
「アイスアロー(氷の矢)」
「パキパキッ。」
向かって来た4体の気持ち悪い奴等が、瞬時に氷漬けとなる。
「な!」騎士っぽい人達が声を上げる。
残っていた気持ち悪い何かが四方に逃げ出す。
辺りには静けさが訪れた。
「すまない、助かった。」騎士っぽい人の一人がそう言いながら近寄って来る。
「いいえ大した事じゃ~!!」
近寄って来た騎士っぽい人の顔を見たリョウは言葉に詰まる。
「あら、めっちゃイケメンだわ。」リョウは思わず呟いた。




