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39.女子トーク全開だわ。

激戦から2日が経った。事後処理が忙しいらしくクラインとは未だ会えて無かった。

「何かモヤモヤするなぁ~」


町はリョウの心とは違い、商店が開き商店街や職人街には人で溢れている。


職人街の道具店で何やら訳がわからない魔道具を見ていると「あら?リョウ君じゃない?」女性が声をかけてきた。草原の銀風のメンバーで僧侶のミリである。


「ミリさん?どうしたんですかこんな所で?」

「この町も落ち着いてきたし、もうそろそろ旅立ちの準備をね」

「そうですか、、寂しくなりますね」

「私達の拠点はこの町では無いからね、それより浮かない顔ね~クラインさんに振られでもした?」


「え????」

リョウは驚いた、自分が男性が好きとはあの時戦いの場にいた人達なら知っているだろう。噂話の対象になってた位だ。ただ、その思い人の事迄知られてるとはリョウも思っていなかったのだ。


「皆は知らないわよ?私は同じ女だから、、ね!」

軽くウィンクをしてリョウに微笑む。

「ミリさん、、、」

「買い物も済んだし、お姉さんが話聞いてあげよう」

そう言ってリョウの手を掴み北にある高級そうな喫茶店に連れていった。


この喫茶店は2階建てで、2階部分は個室になっている。金持ちや位の高い人達が内緒話をするのにうってつけなのだとミリの話で知った。


「ここなら、ベルを鳴らさない限り従業員も来ないし、誰かの目を気にせず女子トークが出来るわね」

「色々な所しってるんですね~」

「そりゃ~余り知られたくない内容の依頼とかも受ける事もあるし、リーダーとか声デカイし、無頓着だし」

リョウはリーダーのブレルを思いだし、確かに!と納得する。


「で、クラインさんとはどうなったの?」

ミリが紅茶を飲みながら、リョウに質問する。

「あれから、事後処理が忙しいそうで未だ会えてなくて、、、」

「顔がいつもより暗いのはそれだけ?」

リョウは首を振る。

「今回私が男性が好きってバレちゃったし、それをどう思っているのか?もしかして避けられるんじゃ~ないかな?とか色々考えちゃって」

リョウは深いため息をこぼす。


「ねえリョウ君?私は人を好きになるのに男とか女とかどうでも良いと思うのよ、、、」

ミリは優しい笑顔で続ける。

「確かに、古い考えの人達や頭の硬い人は否定的になるわ、けど恋愛は当人同士の問題よね?」

「そうですね」

「なら当人同士がどう思うか?どうなりたいか?が重要でそれ以外はどうだって良いのよ」

一旦紅茶を飲みながら、更に続ける。


「恋愛は不思議なもので、深く考え過ぎてもダメだし、軽く考えてもダメなのよだから難しいと言えるわね」

「そうなんですよね~正解はコレ!って無いし、、」

リョウは今日何度目かのため息を溢す。


「リョウ君は今どうしたい?」

「クラインさんに会いたいかな~?って思います。」

「じゃ~自分の心に素直になってみたら?」

「でも~」

なかなか決断出来ないリョウ。

「年を取れば素直になる事が段々難しくなるわ」

フッと少し遠い目をするミリ。

「ミリさんも色々あったんですね」

「そうね、色々ありすぎたわw」

「会いに行ってみます、私」

リョウの決断に高揚に頷くミリ。

「もしダメでもこの世界には良い男が星の数程いるわよw」

「そうですね!その時は別の良い男を探しに行きますw」

「その意気その意気w」

リョウもミリもお互い何故か硬い握手をする。


「所で、、、リョウ君に聞きたい事が、、、」

個室なのになぜか小声でリョウの方へ前のめりになるミリ。

「何ですか?」

「男同士って、、どうやって、、、」

「○○~して、ゴニョゴニョ、、」

「本当に?」「きゃ~w」「へぇ~!」それから2時間位ガールズ?トークを繰り広げる二人だった。



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