表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/71

30.最上位級の回復魔法なのだわ。

ギルドマスターの身体に光が集まり、そして収まる。

「お、おお~」叫ぶギルドマスターの右手が治っていた。

治った右手を開いたり、閉じたり感触を確かめているギルドマスター。

「治った、本当に治ったぞ~」

歓喜の叫びを上げる。


「後身体の古傷や動きが悪い所も治ってるはずだけど、どう?」

リョウの言葉に身体も確かめるギルドマスター

「本当だ、全て治ってる」

まるで夢でも見ているようだ。ふとリョウが唱えた呪文を思いだす。

パーフェクトヒール(完全完治治療)、確か失われた聖属性魔法のなかの回復魔法の極致。回復魔法の最上位でエクストラヒール(完治治療)より何倍も効果は上だ。

この世界では今はエクストラヒールが最上級に位置してる。

パーフェクトヒールは、もうお伽話しの中だけで伝わっている回復魔法だ。


「リョウお前は一体、何者なんだ?神か?魔神か?」

「ただの人間ですが?」

「んな訳はないだろ!転位や失われた最上級回復魔法をポコポコ使える人間が居てたまるか!」

「ここにいるじゃ~ない、あんまりうるさいと食べちゃうぞ」

リョウはギルドマスターの股間を見ながら、そう言った。

ギルドマスターは自分の股間を今度は両手で覆い黙った。


「とりあえず、私が転位や回復最上級を使える事は内緒で!良いわね?」

リョウがギルドマスターに告げる。


「でも俺の右手の事はどうしたら、、」

「前に使った上級ポーションやエキストラヒールの効果が今出たとか何とかごまかしたら?」

「そんな簡単に、、」

「右手が無い苦労より、右手がある苦労の方がマシでしょ?」

リョウがそうギルドマスターに言うと「そりゃ~そうだ」とギルドマスターも納得する。


「でもナールの依頼ならあいつは知ってるんだろ?」

「ナールさんにはエキストラヒールの効果を高める、マジックアイテムをもってるって話したのよ」

「成る程ね、了解した」

「ちゃんと口裏合わせてよね、でないとベッドに、、」


「わかってるって、リョウには感謝してもしきれない恩があるんだ、しっかり口裏合わせるよ。ベッドに引きずり込む新種の魔物かよお前さんは、、」

ギルドマスターは身震いした。


「わかってるならよし!」

「でも本気で、一回位抱いてやろうか?リョウのお陰で腰の調子も良いしな!」

とギルドマスターは腰を前後に動かし、リョウをからかう。

「私には男前の運命の恋人がいるから、結構です」

リョウが呆れた様に答える。


「へ~男は顔だけじゃね~んだぜぇ~!」

ギルドマスターはニヤニヤしながら、腰をフリフリしてリョウを更にからかう。


「その粗末なの引っこ抜くよ?もう、さっさと戻るから!時間無いから!」

「お前俺の知らないクセに粗末って、、、」

「はい、黙る!」

リョウはギルドマスターの右手を掴み転位する。

「お~魔物よりこえ~!」

ギルドマスターの軽口だけが原っぱに取り残された。


転位で元の工房裏路地に戻って来た。

「本当にありがとうよ、リョウ」

不意に真面目な顔をしたギルドマスターの顔がそこにあった。

「どういたしまして」リョウも真面目に答える。

「俺装備変更するから、又後でな!」

ギルドマスターは慌てて消えた。

片手と両手で装備が違うのは当たりまえで、ギルドマスターの楽しそうな慌てぶりに、リョウは笑いながら見送った。憂いがなくなった男の笑顔とは、誰であれ本当に格好いいものだよね。

リョウは心の中で呟く。


「さて、これでナールさんにも約束を守って貰えるわね」

リョウの目が怪しく光輝くのであった。







パーフェクトヒール=欠損、病気、けが等100%治す。どれだけ時間が経っても大丈夫。(完全完治治療)


エクストラヒール=欠損、病気、けが等85%治す。

但し欠損については経過時間によって効果が下がる。

なるべく24時間以内。 (完治治療)


キュアヒール=病気、ケガ等70%治す。欠損は治らない。(治療)


ヒール=ケガ等を55%治す。(応急処置程度)


ショートヒール=ケガ等を25%治す。(手当て程度)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ