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26.その優しさでトキメキMAXなのだわ。

リョウは冒険者ギルド併設の酒場で座りながら水を飲んで待っていた。

ギルド職員が書類や物資を手に右や左にバタバタしている。

それを横目で大変ねぇ~とばかりに眺めるリョウ。そんな時不意に話かけられる。


「リョウ君少し話いいかな?」

草原の銀風のリーダーと魔法使いのジャンであった。


「大丈夫ですよ」

「じゃ~隣に失礼するよ」

二人はリョウの隣の席に座る。

「俺はさっきも話たから知ってると思うが、ブレルだ」

「僕は草原の銀風の魔法使いジャンだ、よろしくね~」

「Fランクのリョウです」

「リョウ君は魔法使いなんだよね?どの系統が得意なの?僕は炎系が得意なんだ」とジャンが聞いてくる。

「私も炎系と氷雪系ですかね~」とリョウは曖昧に答える。まさか全系統使えますとは言えない。


「まぁ、手の内をそうそう明かさないよね」

ブレルがリョウに笑いながら言ってきた。


「ちぇ~」ジャンはそういいながも、自分とて切り札の一つ二つ持っている為、そんな物だとは理解はしている。


「リョウは今回初めての緊急クエストだよね?あまり緊張はしてないみたいだ」

「そうですね、不思議としていません」ゲームでは度々緊急クエストは参加しているし、ゴブリンと言う事もあってリョウは緊張はしていなかった。


「どうやらリーダーの余計なお世話だったみたいだね」

「え?どういう事ですか?」

リョウがジャンに聞き返す。

「いや、リーダーが初めての緊急クエストだし、登録したてって聞いてリョウ君が緊急しているって思ったらしい」

笑いながら、そう答える。

「どうも余計なお世話だったみたいだけど」

リーダーのブレルも少し笑いながら言う。


「いえ、有難いです」

リョウは二人の性格の良さに内心キュンキュンしていた。

顔はタイプではないが、、と本当に失礼極まるのだが。


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