14.怪しい奴は誰だ?私だったのだわ。
「誰だ!!」少年達は何も無い空間からいきなり現れたリョウを凝視する。
「グスグス~」まだ鼻水&涙が止まらないリョウはハンカチを出し「ち~ん」鼻をかむ。
「答えろ!誰だお前!!」少年達はいつでも逃げられる体制をお互い取りながら、再びリョウに問いかける。
「通りすがりの者です」リョウが答えるが、もちろん怪しさ満点な返答だ。
「通りすがりで通用するもんか!!」
少年達の言い分も、最もである。
少年達がお互いに目線を合わせ、逃げようとした瞬時リョウが少年達に「バインド(身体拘束)」拘束魔法を使う。
光りの鎖が少年達の手足を縛る、バランスの崩れた少年達はそのまま倒れ、身動きが取れなくなる。
「くそ~ぉ、離せこの野郎~」少年達がジタバタもがくが、そんな程度では1ミリも動け無い。
リョウが近付き「とりあえず話しをしない?」
と少年達に聞いてみる。
「お前なんかと話しなんかするか!!」
「どうせ俺達を憲兵につき出すんだろ?」
少年達はそう、顔青くしながら、リョウに言った。
「え?別につき出さないけど?」リョウが呆気に取られながらも少年達に返す。
「え?」
少年達はリョウの言葉を聞いて、お互い不思議そうな顔をした。




