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第一話 <源聖>

投稿する頻度は低いと思いますが、よろしくお願いします。


この物語は、僕が見た不思議でとても奇妙な夢のお話である


ある夏僕は、家族と古屋敷にキャンプをしに来て泊まっていた。

だが、これがあんな最悪なシナリオを描いてしまうことになるとは...



「お父さん!お父さん!」と父を叩き起こした。

「なんだこんな夜中に!」と父は小さい声で怒鳴った。

その時僕は、この古屋敷を不気味に思っていた。

何故か僕の心臓の鼓動と、同じタイミングで屋敷が揺れていた。

「お父さん、この屋敷なんか不気味だよ。もう帰ろうよ。」

「どうせ朝になったら帰るんだから、もう少し我慢しなさい。」

「わかったよ。」

!?

「ちょっ、お父さん!」

「なんだ?怖くて眠れないのか?」

「違うよ!なんかやばいのいるよ!」

「ん?何!?」

僕とお父さんの前に現れたのは、雷を纏った怪物だった。

その時の僕は、思わず「意味がわからない。」と言ってしまった。

だが無理もない、急にこんな怪物がいたら誰だって意味がわからない。

ましてやまだ中学生だった僕には、理解するのは難しい。

この頃の僕は「電気バリア!」とか言ったりして、まさに厨二心満載なゴリゴリ小学生のような奴だった。

いや、普通の脳の人でも理解するのは、難しいか。

「はあ...」

「ん?何か言った?お父さん。」

その時、眩しく、とても美しく、とてもとても神々しい、光りがここに現れた。

と次の瞬間、とても大きい雷がここに落ちた。

それは、目の前にいた怪物もを消し飛ばしてしまうほどの力だった。

僕はその時、気を失ってしまった。

そしてお父さん以外、家族全員気を失ってしまった。

だがその光景を見ていたのは、僕だけじゃなかった。

それは兄、大塚聖だった。

兄は、高校生で名門校に通うくらい頭は良かった。

だが、とてもアニメ好きでアニメキャラのフィギュアをいつも持ち歩いているオタクだ。

成績は良いのに肝心の頭のネジが外れている。

どうしてこうなったのかは、わからない。

そうして夜が明け、家に帰ることになった。

その頃、日本から離れたところで、何日も何日も雷雨が起こって止まない孤島があった。

そこでどんなことが起こっているのかは、まだ誰も知らない。


その出来事があってから4年後。

僕は、高校生になり、兄は、大学生となった。

今では、今世紀一の災難にあった家族としてマスコミに取り上げられている。

毎日相手にしている母さんが大変だと思う。

その時の夜、父は僕と兄を連れて裏山に連れてきた。

そして、そこにあったベンチに僕たちを座らせてこう語った。

「和哉、聖、お前たちには黙っていたことがあってな。実は、我が家の家系は代々受け継がれる光の源聖なんだ。この光の源聖がどういうものなのかをお前らに教えなければならない。だがその前に源聖とはなんだ?と思ったと思う。教えてやろう。源聖とは...」


これは、遠い昔の話。

その頃は、多くの怪物がいて、地球全地を支配しようとしていた。

だがこれに対してある小僧が立ち上がった。その小僧は、源聖寺という寺で修行していた。

ある時その小僧は、こう言った「和尚様!和尚様!やはり私にはお寺は背負えません。」

そう言ったら和尚は、「なんだそんなことか、それなら負わなくても良い。」と言った。

だが何故か小僧は、納得してはいなかった。

そしたら和尚は「何か不満でもあるのか?」と訊いた。

「いえ、なんでもありません。」と小僧は言った。

そしたら和尚は「じゃあお前はこの大地の源となれ!」と言った。

小僧は「源とは何でしょうか?」と訊いた。

和尚は「源は、この地球全体を指揮する一種の生命体のようなものだ」と説明する。

「では何故に、私に大地の源となれと?」と小僧は返す。

すると和尚は「ふふっ」と笑い、とても渋い声で「こっちに来い」と言った。

小僧は「はい」と言い、和尚について行く。

和尚は、このお寺の境内を出て山の奥にある屋敷に連れてきた。

「この屋敷には、ずっと大切に保管されていた、幻の力があるんだ。」

「そんなにすごい力なのですか?」と小僧が訊く。

「そりゃあすごい力だよ!」

「なぜなら、これはこの地の力と宇宙の力を融合させて作られたものだからな」

「この力は『源聖(げんしょう)』というんだ。」

「源聖ですか?」

「そうだ。」

「この源聖をお前に託そう」

「だが一つ言っておく、この力の使い方を間違えるな。」

「この力はとても強大で一歩間違えれば、大地を破壊しかねない。」

「そんな力を私に託されてよろしいのでしょうか?」

「お前だからこそ、託せるんだ。お前は大きな生き物から小さな生き物までの命を大事にする。そんなお前だから託すことができる。わかったか?」

「はい」

そして小僧はどんどん怪物を倒し、小僧の息子、孫と代々、子孫に継がせていった。

・・・


なんだこの小学生が夏休みのお話を作る宿題で、ちょっと頑張って考えてみました、みたいな話は。

「というように源聖というものはこの小僧に託され、それが代々と継承されて行き今の俺らがいるってわけだ。」

「どうだ?わかったか?」

父の話はとてつもなく長かったし、しかも熱弁、そんな話のどこが良いのか。

まじで誰かに教えてもらいたい。

「お父さんまじで長いよ!」と父に呆れながら言った。

すると兄もそれに便乗して「そうそうまじほんと親父の話って長いよな」と言った。

父は「こんなに真剣な話をしているのに長いとはなんだ!長いとは!」と言って僕たちの頭をぐりぐりとやってきた。

「お父さん痛いよ!」と言って兄弟揃って父の手を払った。

すると父は急に笑い出した。

本当に意味がわからない。

と思った瞬間、僕は前の記憶を一気に思い出した。

そして、父に言った。

「お父さん...4年前の屋敷での出来事覚えてる?」

すると父は急に笑いを止めた。

「あの時の雷ってお父さんが出し...?」

「ああ〜!!ちょっとさっきまで真面目に話していたから走りたくなってきたな。」

「よしっ!和哉と聖、ちょっと走るぞ!」

「おう!」

「ちょっ、待って話はまだ終わっていな...ってもう聞いてない」

「早くしないと置いてくぞ!」

「はあ、わかったよ走ればいいんでしょ、走れば。」


父は一つのことにとても熱心になる。

それがつまらないものだろうが、面白いもの、興味のあるもの、嫌いなものであってもだ。

馬鹿みたいに頑張りすぎる。

母はどうしてこんな男を旦那として迎えてしまったのだろう。

まあそういう熱心さが母の心に刺さったのだろう。


「ああああ!!なんでこうも僕は運がないんだあああ!!」


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