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詩の目次

闇の底

作者: 冬野三月

部屋の片隅、押入れの中に彼がいる。

彼の声は小さすぎるので、僕はそっと近づいた。


押入れを覗くと、そこは夜の闇。

涼やかな静寂が僕の心を満たす。


彼は光を嫌うので、僕は後ろ手に扉を閉めた。

トン、と音を立てて僕は暗闇に包まれた。

ここには彼と僕の二人ぼっち、

外の声は聞こえない。


深い闇の中、僕は彼と対話する。

彼の言葉は難解で、僕は何度も聞き返す。

彼は優しく繰り返す。


夜の底、顔の剥がれ落ちた僕らは、

静かな街の灯りを見上げている。

僕らの小さな部屋は、彼方に墜落していく。

僕らはそれも見つめている。

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