表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/54

第16層 真見 燈火 2

燈火の・・・燈火のキャラが濃すぎてボーパルが喰われてる!ヤバイ!

 

「おぉ~。ここがじゅんにぃのダンジョン・・・綺麗なところだね!」

「なの!」


正式にダンジョンの招待客として招いた燈火を第一層の草原エリアに連れてきた。

草原エリアというが、武器庫があったり、花畑があったり、ちょっとした林があったりするが、表記上は草原エリアなので草原エリアだ。


「じゅんにぃのダンジョン・・・じゅんにぃの家・・・私達の家・・・愛の巣・・・愛し合う2人・・・おめでた・・・ねぇ、じゅんにぃ。子供は何人がい~い?」

「その前にダンジョンの案内からどうして子供の話になったのか聞かせて欲しいんだが?」


明らかに連想ゲームがおかしいだろう。私達の家の次あたりから。


「え~とね。じゅんにぃのダンジョンって事はじゅんにぃのお家って事でしょ?つまり私達のお家でしょ?愛の巣で愛し合う2人がすることと言ったら1つしかないよね!大丈夫!じゅんにぃが子供大好きなのは知ってるし、私も頑張るから!だから・・・じゅんにぃもがんばってね・・・?(テレテレ)はっ!でも、産まれた子供にばっかり構っちゃヤダよ!じゅんにぃの事を一番愛してるのは私なんだからね!」

「・・・ダメだコイツ。頭の中がピンクのお花畑で出来てやがる・・・」

「なの?燈火は頭がお花畑なの?おいしいの?」


燈火の事は幼馴染だし、今は幼女だから嫌いではないんだが扱いに困る・・・一度受け入れたが最後。際限なく堕落しそうでなぁ・・・

あと、ボーパルさん。お花畑は比喩です。燈火の頭をかち割ってもおいしいお花は入ってないので絶対にやめてください。


「というかここはボーパルの家でもあるんだが?」

「なの!あたち達の巣なの!」

「!ここがあの女のハウスねッ!!」


「セリフが極端だなおい・・・・」


いや、今のはボーパルの言い方も悪かったきがするが、ボーパルだから仕方ない。かわいいは正義なのだ。


「きゅい~?」


とか、なんとか漫才している間にこの階に住んでいるウサギ達が近づいてきた。

うちのウサギ達は何故かウサギなのに血の気が多いやつばっかりだから、大半は上で燈火とおしくら饅頭をしてたから、今下にいるのは子供のウサギばっかりだ。

なんか角が生えてたり、翼が生えてたり、オオカミの顔出し着ぐるみを着ていたり、カラーひよこ並みに色んな色だったりしてるけど、基本はコロコロとした小さな毛玉たちだ。


「可愛い!!ナニコレ!ちっちゃいウサちゃんがいっぱいいる!!ここは天国!?はっ!だからじゅんにぃと再会できたんだね。納得。なんだ、ただの天国かぁ~」


「・・・うん。かわいいウサギがいっぱいでテンションが上がっているのは分かったから一旦落ち着け。1回死んだけど今は生きてるから」


この世界が天国だってことには賛成だけどな。だってこの世界には児ポ法が無いし。


「なの~。みんな元気にしてたの~?いっぱい食べていっぱい遊んで。元気なウサギになるの!」

「「「きゅい!」」」


「ひぁ~~~~~!!かわいいぃ~~~~!きゅいって!きゅいって言った!みんなで頷いて!一緒に!ひぁ~~~~~!」


「どうしよう。燈火が壊れた。再会してからずっと壊れてたのにさらに壊れた。これはもうダメかもしれんね」


まぁ、気持ちは分かるけどな。種族によるけど、仔ウサギ達はみんなコロコロとした小さな毛玉みたいだし、それがボーパルの言葉を聞いて一斉に頷いたり、隣の子に登ろうとしてコロンと転がって起き上がれずにジタバタしている姿とか、すごく萌えるよな~。

でも、今の段階でそんな鼻血が出そうなほど興奮してたら、多分このダンジョンじゃ生きていけないぞ・・・?萌え死んじゃうな。確実に。


「はぁ、はぁ。な、なんて恐ろしいトラップなの・・・これがじゅんにぃのダンジョン・・・恐ろしい!」

「いや、トラップも何も、ただ家族を紹介しただけなんだが・・・」


家族というか同居人?いや、やっぱり家族だな。うん。それが一番しっくりくる。家族の総数すら把握してないけど。


「なにを言ってるの!こんなちっこかわいいコロコロウサたんが道いっぱいに埋め尽くされてたら移動できなくなっちゃうよ!それともじゅんにぃは、このかわいい世界の宝を踏んづけて移動できるっていうの!?」

「無理だな」(キッパリ)


うちのかわいいウサギ達を足蹴にするような奴は八つ裂きでもたりねぇ。血の一滴も残さず切り刻んでやる。


「でしょ!むしろ敵の魔法が飛んできたらこの子達を庇ってやられても私は本望だよ!!」

「たしかに・・・!仔ウサギの群れ・・・なんておそろしいトラップなんだ・・・!!」(戦慄)


この日。うちのダンジョンに新たなトラップが出来た。問題は仔ウサギを矢面に立たせるという鬼畜の所業に心が痛んで実行に移せない事だけである。


「はぁ~いいなぁ~仔ウサギかわいいなぁ~。私も動植物系にすれば良かったかな~」

「きゅい!」


燈火が両手に手の平サイズのウサギを乗せてデレデレしてる。

こうしてみると歳相応の幼女みたいでかわいいんだけど、口を開くとアレだからな~


「ん?燈火は動植物系にしなかったのか?お前動物とか大好きじゃん」


むしろ燈火の動物好きに合わせるうちに俺も動物大好きになっていったまである。

まぁ、元々ちっちゃいのや、かわいいのが大好きだってのもあるけどさ。


「ん~。確かにちっちゃい動物とかは大好きだけどさ~。説明で食物連鎖について言われたでしょ?私にはウサギさんにオオカミさんに食べられてきて、とは言えないよ・・・」

「分かる。超分かる!」


家族と呼べるほど情が沸いてる相手に死ねとは言えないよな。いや、1回言ったけど。オオカミを返り討ちにして捕食してたけど。


「じゅんにぃも私と同じ気持ち・・・!!つまりじゅんにぃは私の事が大好きで今すぐ抱きしめてキスしたいってことだよね!私はいつでも準備できてるよ!へいカモン!」

「いや、同じ気持ちだとは一言も言ってないぞ」

「きゅい?」


手に乗せて愛でていた仔ウサギをそっと地面に降ろしたあと、目を閉じて両手を広げた燈火が唇を尖らせながら何かを待っているので、近くを通りかかっていたサクラを顔に貼り付けてやった。


「うぇっぷ!く、口に毛が入った・・・でも、もふもふだぁ~。すりすり」

「きゅい~」


ちょろいな。チョロインだ。むしろ最初から好感度MAXだな。好感度上昇イベント総カットとかないわ~


「なの~!あたちもジュンが大好きなの~!」

「おう。俺も好きだぞ~」


ボーパルがちょこちょこと俺に近づいてきて、頭を撫でて欲しそうな顔で見つめてきたので頭をなでなでしてやる。

燈火もこれぐらいの謙虚さがあれば頭ぐらいいくらでも撫でてやるのにな。


「むぅ。私もじゅんにぃの事大好きだよ!だから私にも愛してるって囁きながら頭なでなでして!9回でいいよ!」(ドヤァ)

「お前の謙虚さは何かが間違っている」


そもそもそれは謙虚と言えるのだろうか。どちらかと言えば強欲な気がしないでもないんだが・・・まぁいいか。


「はいはい。燈火の事も好きだぞ~。むしろ俺が嫌いな幼女ってそんなに居ないからな~」


ボーパルの頭を撫でているのとは反対の手を燈火の頭にポンと置いて、そのままなでなでする。

ボーパルの頭はウサミミのもふもふと、サラサラとした細い銀髪とのあわせ技で飽きが来ないすばらしい撫で心地だが、燈火の燃えるような赤髪はスベスベとした指に吸い付く撫で心地であまりの気持ち良さに癖になってしまいそうだ。

やっぱり幼女の撫で心地は最高だぜ。なでなで。


「・・・はぅ・・・そんな。いきなりだなんて・・・じゅんにぃ、ずるいよ・・・これじゃ私・・・」


あ、やべっ。好感度の上がる音がした。

いや、別にヤバイ事は何もないけど。


ゴールイン待った無しの好感度MAX状態なのかと思っていたら天元突破してメーターが振り切っていった。


あれ以上言葉は出てこなかったみたいだけど、代わりに超見つめられた。ジッと見つめられた。ジィ~と見つめられた。言葉を伴わない悦びの表情で、零れんばかりの濡れた瞳でめっちゃ見つめられた。

ちょっとチョロすぎませんかねぇ?危ない人に騙されやしないかお兄ちゃん心配になってきたよ。


「それはつまり、一生一緒に居たいって告白と受け取ればいいんだよね?私もじゅんにぃと一生添い遂げる覚悟は出来てるよ!」

「人の心を勝手に読んだ上に曲解して覚悟を決めないでくれますかね?」


「てへへ。間違えちった。こほん。私もじゅんにぃと一生添い遂げる”準備”は出来てるよ!」

「間違えてるのはそこだけじゃ無いと思うぞ」


燈火は基本的に全て間違えてると思う。主にアプローチの方法とか。

でも、この状態の燈火と四六時中一緒にいて、我慢が持つのかと問われれば断言は出来ないからある意味正解なのかも知れんけど。


「ふぃ~。満足したの!それじゃあ燈火のお家を建てるの!」

「ん。そうだな。どこら辺に建てようか・・・上への階段の近くと、花畑の近くとどっちがいい?」


どこでも基本的に変わらんけど、オススメするならその2つかなぁ。まぁ、上に行く機会は今の所無いだろうし必要になれば家の場所を変えればいいだけだけど。ダンジョンクリエイトのおかげでダンジョン内の物は思うがままに動かせるしな。


「はい!じゅんにぃと同じ家の、同じ部屋の、同じベットに住みたいです!」

「いやだから、俺達はクリエイトルームに住んでるんだって」

「なの!それに今のベットじゃ、ジュンとあたちが一緒に寝るだけでいっぱいなの!」


「なん・・・だと・・・?」


あ、燈火の顔が名状しがたき不思議な表情になってる。

絶対変な誤解しているな。間違いない。


「いや、一緒に寝てるって言っても変な意味じゃ無いぞ?普通に寝てるだけだし」

「で、ですよね~。も、もちろん知ってたよ?じゅ、じゅんにぃの始めては私だって約束したもんね?」


「そんな約束はしてないぞ」


勝手に過去を捏造すんなし。幼女との会話は全て覚えているが、そんな約束をした記憶はないぞ。

つまりはそんな約束はしていないってことだ。


「なの?変な意味ってなんなの?あたちは昨日も一緒に寝てたけど変な事なんてなにも無かったの!いつも通り服を脱いでユウに抱かれてただけなの!」

「じゅん・・・にぃ・・・?」


言い方!ボーパルさん言い方がヤバイですよ!確かに、昨日はウサギ形態のボーパルを抱きしめながら寝てたけどもうちょっと言い方考えて!!

目が!燈火の目が死んでるから!光が失われてるから!


「燈火さん・・・?大丈夫。話せば分かる。人には言葉があるんだから!」

「少し・・・頭冷やそうか・・・?」


ギャース!!


もふもふ!

誤字脱字ありましたら感想の方へお願いします。


燈火さんは勝手にしゃべりやがる。

もうちょっとボーパルにも出番を!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ