2/3
隣の佐藤くん
退屈すぎて死にそうな授業も終わり、お弁当の時間。
うちの学校では席替えしてから最低でも2週間は隣と向かい合って2人で食べなければならないという決まりがある。これもまためんどくさい。
おまけに今回の隣の人は学校来てからほとんど顔を見たことない。つまり、ずっと寝てる。
お弁当も食べない。いったいこの佐藤くんとかいう人はどうなってるんだろう。
最初は話しかける努力をしてみた。
例えば…
「佐藤くん?…お弁当食べないの?」
これに対して返ってきた返事が私のやる気をなくした。
『…ふっ。うん。』
…は⁈なんだよ、ふっ。って!
何で笑ったの⁈何か変なこと言った⁈
こんなことで私は佐藤にあまり話しかけなくなったのだ。
それからというものの、
「次移動だけど行かないの?」
『ん。』
…返事少なっ!
とか、
「佐藤くんって下の名前なんていうの?」
『……き』
きしか聞き取れません。
みたいなのばかりだった。
そして私はみんなとは違い、お弁当も(ほぼ)1人で食べ、ほとんど孤独状態となっている。