chapter5 え、これは予想不可です。
レミィ、君は不運なのだよ。
仕事も終えて帰宅中。大阪に着いたら短く簡単に書くのもしばらくはなくなるはずだ!!……たぶん
「雨ですね」
「雨ね」
レミィの部屋の窓越しに見える悪天候。先ほどまでの晴天がまるで嘘のよう。
「鬱ですね」
「あら、兄様も鬱になるのかしら」
「ええ、貴女がいつ淑女になれるのかと思うと鬱で鬱で……まあでも久々に」
「え? 何?」
皆様こんにちは。遅い人はこんばんわ、これからの人はおはようございます。
本日も愉快にダイナミックでいつ妹AとBが淑女化してくれるのかと今か今かと待って早100年以上のアレス・スカーレットでございます。
はっきり言って今の気分は鬱です。ええ、鬱です。妹A&Bがいつ独り立ちして立派な帝王になるのかとか日々色んな悩みに苦戦しております。もう鬱もドンガラガッシャンと爆発するかもしれませんがまあそれはともk
「私を無視なんて兄として最低よ!!」
「だが知りませんの回避率1000!」
突如飛んできたレミィの切り裂きジャックに私は見事パリィに成功し、回避。逆に後ろからがっちりホールド。
「はぁぁぁなぁぁぁぁぁせぇぇぇぇぇ!!」
「その要求は拒否する」
「う~! う~!」
じたばたするレミィを頭を撫で落ち着かせる。勿論初めはその手に乗るかとソッポを向きますが……
「えへへ~」
「これである」
今回の陥落記録、僅か8秒。自己新更新である。後で記録帳につけておきましょう。ついでにBであるフランは最高0.1。超高速。
「さて……」
お気づきでしょうが今私はプレイベートモードなのです。え? 知ってる? ………何故でしょうかね。まあ良いでしょう。深く考えては面倒ですし、それに何より
「……」
撫でる手を止めたことが気に入らないのかジト目ですよ。いやぁ、恐い恐い。
「はいはい、やりますよ」
「にゅふふ~」
駄目だこの子、もう駄目だ。ほら見てくださいよ、徐々に嬉しすぎて眠そうな顔になってきましたよ? ほら頭かくんかくん。
「……膝」
「はいはい」
駄目だこの子とうとう膝枕モードに――
「ハロウエブリワン!! 雨だからここで宴会だぜ!!」
「にゃぁぁぁぁぁぁ!!! 雨が、雨が身体にぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」
突如襲来した見慣れた強盗により壁が超大破。結果雨は私の身体とレミィの身体に直撃。私はなんともないですが吸血鬼のレミィにとってはパネェ問題。あ、気化してます。
「おのれ黒鼠!! ぶち殺してやる!!!」
「お? 宴会前の余興ってか!? やってやんぜ!! ひゃっほうぅぅぅぅ!!」
「待てくそネズミ!!!」
左肩が気化から回復していない状態でありながらも強盗――名を霧雨魔理沙、金髪で顔も整い、服装もオールドウィッチでそれがよく合うのですがねぇ――を追いかけ自室の扉を開けずに通過していくレミィ。勿論穴は魔理沙により開けられ、レミィにより拡大されてしまいましたが。
今月のおやつあと1品だけにしましょう。
「ごめんなさいねアレスさん」
「おや霊夢、こんにちは」
嵐が去って次にやってきたのはこの幻想郷の重要人物、博麗霊夢。見た目大和撫子、実態やる気なし職務放棄巫女です。
「失礼ね」
「おっと、本音がつい」
「……」
少し私を睨むとくいっと顎で穴の開いた元扉を指し、あの馬鹿達を見てくる、とアイコンタクト。
「……お願いします」
「ん」
了解、とばかりに歩き始める霊夢。普段からこれくらい真面目なら…
「想像して少し笑いそうですはい」
「夢想封印!!」
「夢想パリィ!!!」
突然の奇襲もパリィ! 便利である。さて……
「美鈴を呼んで修理させましょう」
ごめんね美鈴