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chapter2 説明以外に何をしろと?

やはり、私には、一人称しかない・・・


 皆様おはようございます、もしくはこんばんわ。そしてお初の方は初めまして。紅魔館に仕える清く、平和で、ある意味瀟洒なアレス・スカーレットでございます。

 もう私のことについてはお聞きしておりますよね? というよりも知ってる方が多いことでしょう。まあ果たしてその人数が多いのか少ないのかは知りませんが。しかし、念には念を、というわけで改めて、羽の如く軽い自己紹介をしておきましょう。

 先ほども言いました、この血の如く紅く、さらには目にも悪く腹黒さも備える悪魔な館の執事を勤めております、アレス・スカーレットでございます。

 ええ、名前なんて聞き飽きたことでしょう。何せここまでに二度も同名が出ているのですからね。

 しかしこれも自己紹介という名目上必要なことですのでその辺りはご理解のほどを。では続きと参りましょう。


 年齢については少し漠然、というよりも曖昧過ぎて本人も把握しきれておらず、明確な数字をあげることが出来ません。申し訳ありません。

 職業は・・・必要ないですね。

 スリーサイズですが、まあぶっちゃけどうでもいいですね。どうせそこらの男性と変わらないでしょうから。ああ、でももう一つの方ならば男性の方々ならば興味も・・・なわけないですね、これは失敬。

 身長体重ですが、まあこれもぶっちゃければどうでもいいですね。強いて言うなら180はあるとお答えしておきます。最近どちらも測っておりませんでしたから。

 家族構成ですが、今のところは手のかかる妹君二人だけです。ええ、私、長男なのです、血はともかく。おかげで二人の学費を稼ぐために毎日毎日血反吐を吐くほどきつい労働を・・・していたら今頃屋敷の執事なんていう簡単な仕事してません。そもそもあの二人が学校に通うなんて・・・殺人事件を見て見ぬ振りするようなものですよ。

 後は・・・さして言うこともありませんね。だって正直話すことないですもの。ええ、無いったら無いです。例え頭の中の大切な物を引っ張り出されてもありません。


 まあそれはさておき。そろそろ部屋から出て仕事をしましょう。しないと月給が減額されて妹ともに路頭に迷う羽目に、ならないですけどね。そもそもお金なんて貰っておりませんし。

 え? そういえば着替えはどうしたんだって? 麗しの乙女ならまだしも、野郎の着替えほどむさく見たくないものはないでしょう? そうならないよう皆様方がどこかの説明を読むとか用事しているうちに着替えておきましたよ。

 だから現在の装備は至ってシンプルでオーソドックスな燕尾服です。どんな感じかは皆様のご想像にお任せします。


 ではでは、前振りが長くなりましたが職場見学に行きましょう。見学という部分に突っ込みは無粋ですよ?








移動とはかくも短き・・・
















 はい到着です。自室から歩いて約5分で到着できるほど身近なエリア、エントランス。

 見てくださいよあの天井にある大きなシャンデリア。私が約六人は乗れそうなほどの大きさです。凄まじいでしょ? 金持ちのやることは意味が分からないでしょ? ご安心ください、私も未だ理解しきれていません。無駄に豪華にしてどうするのだとか~、とかこれ落ちたらやばくね? とか、ここに来る度に思います。

 そしてその巨大シャンデリアが小さく見えるこのエントランス。舞踏会なんて目じゃねえよ! とでも言いたげなほどにでかいです、巨大フロアです。多分ここで段ボールを使って迷路を作っても本格的な迷宮が完成しそうなほどにでかいんです。まさに迷いの段ボールとなるでしょうね。まあそのでかさの原因がいるのですがね。それについては後ほどご説明しましょう。

 しかしでかいだけがエントランスの特徴ではありませんよ?

 

 まず一つ目に綺麗です。下の床を見ると鏡の如く顔が映ります。黒色のタイルだから余計綺麗に写りますね。凄まじい潔癖振りです。もうここで掃除したら極度の潔癖症になるのは間違いないすね。鬼姑も真っ青。

嫁が


「お義母様、この汚れは何ですか? やり直してください」


というと姑が


「え? で、でも埃なんて一つも・・・」


と言って嫁に睨まれて、結局反論できず、はい、ととぼとぼと掃除をし始める・・・想像しやすいですね。いやはや、そうなればここの住民を嫁に迎えるものは大変な目にあうのでしょうね・・・同情しますよ。まあ現状寿退社の予定者は居ないようですが。そろそろ良い人の一人や二人、ゲッチュウしてほしいですねえ。はぁ・・・おっと、話が逸れましたね。では二つ目。


 それはインテリア、いわゆる飾り付けですね。

 壁には今は説明を控えますが麗しの男女が描かれている肖像画。私の身長約三人分の大きさ。無駄にでかいですよね分かります。

 部屋の隅など、場所も本数も少数ながらも飾られている綺麗な花。

 そしてくつろげるようにと置かれている高級感漂うレザー製のソファとガラスで出来たシンプルなセンターテーブル。

 後は・・・まあ説明が面倒なのでいつか来たときにでも見てください。


 さて、以上二点がこのエントランスの特徴です。まあ特徴と言っても金持ちの奴等からしたらこれくらい当たり前なのでしょうがね。ここの掃除担当は出会えば軽く説明しますが、この館の唯一正常で真面目な完璧メイド、十六夜咲夜とその部下妖精A1からG1です。


 あ、疑問に思った方が居ると思いますので説明しますがアルファベットの横の数字はその妖精を統括する、いわば隊長番号を示しています。

 1から5ならば咲夜が上司を務めます。ようは26×5なので総勢130人もの妖精を咲夜が動かすことが出来ると言うわけです。さすが完全で瀟洒なる従者、すごいです。ということはですね、エントランスを掃除するのに26人――匹でしょうかね?――もの妖精を動員しているわけですね。うん、さすが従者の鏡。昔に比べて今や隙も無い超人と化してますね。教育者として嬉しい限りです。

 ついでに私は一応、と言うか面倒なので部下は持っておりません。だって面倒ですから。

 持つように、と主に言われたときは一揆じゃ戦じゃ反乱じゃぁぁぁ!! 来る筈も無い援軍を待ちながら孤軍奮闘したものです。職務放棄&面会謝絶という戦いはなかなか激しかったものです。

 まあそれはさておき。

 大方このエリアの紹介も済ましたことですし、次は・・・どこに行けばいいのでしょうか。

 と言うのもですね、このくそでかく目にも悪い紅魔館なのですが、いかんせん、立ち寄る範囲が限定されているのですよ。

 だからと言って絶対に行かない訳ではないんですよ? 場合によっては行きますし、そこで一仕事するときもあります。ただそれでも立ち寄る確立を言えば極めて低い、です。

 

 例えばこの館の地下にある宝物庫。宝物庫という名は伊達ではなく金銀財宝、挙句には超希少な金属鉱石宝石まで、ありとあらゆるもの珍しいものが揃っております。

 昔ならそれを狙って無謀にも挑戦し、物言わぬ肉の塊となって旅立つものも居ました。おかげで警備員を待機させたりもしていましたが・・・今ではそんな物騒な奴も居ない――物理的に物騒なものは多数居る――所に住居を構えているものでして、そんな奴も居ないわけです。

 となれば警備員も無駄、不要と言うわけです。そうなれば立ち寄る機会なんて錬金術や魔術の研究に使う金属を取りにくるくらい。ね?掃除なんてほぼしなくてもいいでしょ?

 そしてそういった場所が増えていき、今では先ほども言ったとおり、立ち寄る場所も少なくなっているわけですよ。


 しかし弱りましたねぇ。立ち寄る場所が少ないと言うことがこういう形で裏目に出るとは。うぅむ・・・



「如何なされましたか?」



どこに行こうか。いやだがどこかに行かねばあれだしなぁ・・・



「あの、アレス様?」



かといって私の仕事を紹介してもなぁ・・・やることなんて掃除か、物資の確認か、場合によっては自主的警邏か・・・



「アレス様」



ふむ、今度レミィに直談判しに行きましょう。仕事くれ、暇、仕事くれなきゃおやつを減らすぞ、と



「アレス様!」



こうすればあの子のことだ、間違いなく承諾してくr



「アレス様!!」


「ん?」



突然の大声に意識が正常に稼動した私は声のする方を向く。そこに居たのは



「おや、咲夜じゃないですか。どうかしましたか?」


「どうかしましたか? はこちらの台詞です! 何を考えておられたんですか?」



片方だに三つ編みがあり、銀髪が似合う完全で瀟洒なる従者こと、十六夜咲夜が居た。

 今日の髪型はレイヤーミディアムですか。ふむ・・・

 

 

「可愛い」


「へっ?」



おっと・・・つい本音が。 


 ぽろっと無意識に本音を出してしまったせいか、今述べた感想を理解し始めた彼女は見る見るうちに顔を林檎の如く赤く染めて・・・



「し、ししししししつ礼します!!!」



物凄く動転した声を最後に忽然と姿を消してしまった・・・



「ふむ・・・これだからレミィにいつも怒られる訳ですな」



 今更ながらここには居ないですがレミィの事を紹介しておきましょう。


 レミィ、いや、レミリア・スカーレットとは夜の帝王である吸血鬼にして私の妹であり、この紅い館の主、ようはスカーレット家の家長を務めております。

 本来であればどこをどう間違ったのか、私が家督を継ぐなどと言うふざけた予定でしたが・・・まあその辺はおいおい。

 普段は比較的カリスマも溢れており、夜の帝王と呼ばれるだけの威厳もお持ちなのですが・・・兄である私に対しては、もうそれは見るも無残なほどに換わってしまうのです。


 例で言えば先ほど言った怒られた、ということです。

 これはあまりにも支離滅裂と言えばいいのでしょうか。

 あれはたまたまその日が少し変わった日――確か七五三の日でしたか――

着物を着付け終えたレミィに対し、綺麗ですね、と普通に褒めただけなのですが、急に顔を紅く変化させたレミィに正座で説教を食らう羽目になりまして・・・


「れ、れれれ、レディに対して気安く綺麗だなんて言ってはだめ!!」


とか


「で、でも私は別に・・・て・・・う・・・」


とか。

 で、最後のほうが聞こえなかったので聞こえなかったですよ、というと、プルプル震えだして


「兄様なんて知らない!! うーーー!!」


などという、それはもう、見るも無残と言えるほどの壊れっぷりを見せていただきまして。普段は誰と喋ろうが褒められようが余裕の態度でそんな事にはならないのに私にだけいつもこの有様なのです。ねぇ? 変でしょ?


 さて、そんなまだまだ幼子な妹君は放って置いて、次に紹介するのは先ほど忽然とタネも仕掛けも無く消えた従者、別名正真正銘のマジシャンこと、十六夜咲夜。


 この館の唯一の良心ともいえる子で私の表向き部下です。料理、洗濯、掃除、容姿端麗、文武両道、座右の銘は如何なる時でもナイフで解決! 等どれをとっても文句なし、嫁に欲しくばまず彼女に認められろ! な子なのですが・・・唯一の弱点がシャイということとファッションに少し疎いということ。

 まあ弱点といってもシャイということに関しては私限定ですが。泣けてきます。

 ファッションについては私がムリくりファッションしなさい! と言って髪型を変えさせたりしてますのでほんの少しずつではありますが改善しております。だから先ほど『今日は』と言ったわけです。

 でも未だに髪型だけと言うのは少し頂けないのですがね・・・そろそろオフの時の私服についても講座を開くべきですかねぇ。

 ついでに彼女には、と言うよりもこの土地に住む者全般にですが特殊能力があります。

 彼女の場合は『時を操る程度の能力』です。

 この能力はその名のとおり時を操るそうですが・・・今の所時を止めるしか見たことが無く、戻したり進めたりしたところは一度も見たことがありません。 

 あと空間を広げたり狭くしたりも出来ると言う摩訶不思議な事まで出来るんですから、凄いですよね、最近の子と言うのは。


 レミィの能力は『運命を操る程度の能力』です。

 名前的には物凄く使い勝手の良い最強の能力に見えますが、過去に負けたことが幾度もあるところからそういうわけでもない様子。

 この能力については私も色々と考察していますが、それはまたいつか発表しましょう。



 さて、ふむ・・・一通り超簡単な紹介を終えてしまうとまた暇になりました。いや、もう暇なんてちびっ子なレベルではありませんよ! 生命活動が停止してもおかしくないほど暇なのですよ! まあしませんが。

 なら仕事しろ? 咲夜が起きていた時点でもうありません。

 なら探せ? 上記の理由で時すでに遅し。


 しばらく考えてみます。では皆さん、ごきげんよう。しかし何をすればいいんだろう・・・ああ、面倒だなぁ・・・




ノラヌナラ、ノセテシマエ、ハイテンション。

さて、一応知らない人もいるかもなので説明を。


センターテーブル。

応接間とかに置かれている長いやつ。

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