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chapter1 執事のマイルーム

今回は書き悩みもあり、部屋の構造の説明だけです(それ以前に説明になっているかどうか…)


なお、これからはあとがきにはもしかしたら分からないかもしれない単語やその単語を使用する訳など、説明を書いていきます。はい。

 



 睡魔の妨害が顕著に現れる早朝。夏という季節のおかげか、7時という時間帯で既に太陽は活発に大地を照らしている。

 だが活発な一方で、妨害を受けている者が居る。


執事、アレス・スカーレットだ。

 

 朝のありがたいモーニングコールにより夢の世界から目覚めはしたものの、睡魔による妨害で今なお意識という天秤が揺れ動いている。

 睡魔に負け再度夢想へ旅立つか、はたまた打ち破り行動を開始するか。

 負ければ遅刻確定により現当主から厳罰。勝てば何時もと変わりない通常業務。

 果たして彼はどちらを選ぶか。


――起きますか。


 後者であった。


 彼は眠気を無理矢理外にはじき飛ばすと、すぐさま行動を開始した。

 まずは洗顔と歯磨きをするためベッドから腰を上げると、自室にある浴室――2点ユニットバスに入る。

 

 中に入るとまず目に映るはタイルも外壁も全て黒色の人造大理石で覆われた高級感溢れる広大な浴室内。

 浴槽は約5、6人は入ると思われる巨大な円形の和洋折衷浴槽が設置されており、掃除はちゃんと行き届いているのか、とても清潔でカビ一つ見受けられず、またカビ対策に窓もしっかり取り付けらている。そしてその窓からは幻想郷のちょっとした名所、霧の湖が風景として見える。

 また、洗面台には化粧棚から腐敗対策万全の巨大姿見、果てには洗面用具まで、必要な物は何から何まで完備されている。

 まさに高級感あふれる浴室である。

 しかし反面、広すぎるせいか1人で入るにはいささか大袈裟な感じも否めず、やりすぎとも言える。


 だが彼は特に動じた様子はなく、淡々とした動きで洗面台に立つと、化粧棚から歯ブラシ一式とタオルを取る。

 そして洗面器の蛇口のレバーを上げ、水を出す。


――河童の技術力はいつ見ても驚きを隠せませんね


 水が出てくる蛇口を見て彼は思う。

 だがそう思ってしまってもおかしくない。むしろ当然の反応と言える。

 何せこの幻想郷ではやる事動かすことの殆どが人力なのだから。

 そして同時に思う。本当にミスマッチだと。オーバーテクノロジーすぎると。


 彼は苦笑を浮かべながらも淡々と作業を進めていく。洗顔し、歯を磨き、乱れた髪の毛を整え…そして全ての作業過程を終え、一段落した彼は浴室を後にした。


 浴室を出た彼が次に向かったのは制服――執事服が収納されている姿見付きの箪笥。

 その箪笥は先程の浴室の豪華な構造と違い、年代を感じさせるものだった。

 特に何か凝っている装飾があるわけでもなく、至ってシンプルな外見をしているその箪笥。だがどこか歴史を感じさせるその雰囲気は豪華さなど不要とばかりに存在している。

 その歴史ある箪笥に対し何か入れ込みがあるのか、箪笥を見つめるアレスの表情は非常に穏やかなものだ。

 

――長いものですね、この箪笥。


 彼は懐かしさからか、昔を思い浮かべる。この箪笥を見つけ、手に入れた時から今に至るまで。人間にとっては永く、妖怪にとっては刹那に近い時を。

 穏やかな雰囲気が辺りを包む。しかし、不意に穏やかな表情が彼の顔から消え失せた。

 代わりに顔を見せたのは無表情。何の意思も持たない、ただただ無の表情。

 だがそれは彼を知らない者や鈍感な者が見た場合の話。

 実際今の彼を支配するは憎しみ、増悪、敵意…相手に対してのありとあらゆる負の感情が彼を支配している。

 しかし彼はまるで雷でも落ちたかのように。突然自我を取り戻す。


――何をしているんだ私、しっかりしろ

 

 彼は首を左右に振ると、手早く服を取り出す。まるで何かを振り払うかのように、何かから逃げるように…


 一体彼は何を思い出したのだろう。知り合いとのいざこざ? 仲違い? それとも…

 


 

2点ユニットバス・・・風呂と洗面所が一緒の浴室。他にも3点ユニットバスとかがあります。こちらはトイレ付きの場合。


和洋折衷浴槽・・・和と洋が一緒になった浴槽。でかく、体を伸ばせる、体を広げられるなど、結構利点が多い。浴槽の中でオーソドックスなタイプ。

他にも和式、洋式とある。


化粧棚・・・洗面台のとなりとかにあるやつ。いわゆる置き場所と考えていいと思います。


箪笥・・・読み方はタンス。本来はタンスの方を使用予定でしたが、年季が入っているということを表現したく漢字の方を使用しました。


さて、次回はどう書こうか・・・



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