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プロローグ
──この国の 最後を見たいと思わないか?
闇しか写さないその うつろな目で……
国の理想を五千万の民に説いたその口で…
かつて賢王と呼ばれその名を轟かせた一国の主は、口元に薄笑いを浮かべながら、言った。
──どんなに堕ちても主は 私の全て。私の命より……この国より何より大切な御方。
主に一生ついて行く。主の望むこと全てかなえる。主の力になる……何でもする。
そう…忠誠を誓った私の目の前で────
ひどい……
ひどいひどいひどい!!!!
許さない………!!!
許さない絶対…!!!!