表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

第一話「ほぼ私の愚痴、ちょっとだけ不思議な人」

 パンを入れる。


 そしてまたパンを入れる。


 私は今日一日、この作業に全てをかけることにした。


 ただ、この作業には一つだけ欠点がある。


 それは・・・・・・


 「・・・・・・暇だ。

 暇だ暇だ暇だ暇だー!!」


 「ねーちゃんうるさい! さっきからずっとパンばっかり食べてるけどさー、暇なら勉強でもしたら?」


 あのなぁ、我が弟よ・・・・・・、

 お姉ちゃんは、暇だけど勉強がしたいわけではないんだよ・・・・・・。


 「・・・・・・じゃあ、私はなにがしたいんだ・・・・・・」


 私、佐々木雪菜は、ど田舎で毎日蒸し暑い場所に住んでいる。

 町内には学校が一件、全校生徒は十四名である。


 でも私はそんな学校でも気に入っているのだ。

 それに、人生において楽しみというのが学校しかないからな。


 「なんか、非日常的なこと起こんないかなー・・・・・・」


 今日は夏休み期間なので学校が無いのだ。

 より、つまらなさが増す。


 「こんな毎日、つまんない・・・・・・」


 ピンポーン


 隣のおばさんか?


 「はーい、今出ますー」


 歩くのもだるい・・・・・・。


 ガチャ・・・・・・


 「はーい・・・・・・」


 「すっ、すみません!! 家の中に入れてください!!」


 「は!? ちょ、ちょっと!?」


 「不審者に追われてるんです!!」


 「はぁ!?」


 こんな田舎に不審者!?

 そんなの、初めて聞いたぞ!?


 「入りますよ!!」


 「ちょ、ちょっと・・・・・・!?」


 バタン・・・・・・


 「た、助かりました~!」


 「・・・・・・通報しますよ?」


 「えぇ!? なんでですか!?」


 「いや、普通に考えたらわかりますよね!? 勝手に人の家に入って、それに・・・・・・」


 はっきり言って、お前の方が不審者だぞ!?

 なんなんだよ、お前のその格好!!黒のコートに黒のマスク、挙句の果てには黒のマスクだぞ!?


 「怒ってますか?」


 「そりゃあ怒ってますよ!」


 「そうなんですか・・・・・・。すみませんでした」


 な、なんだ!?めっちゃ礼儀正しいな!!


 「も、もういいですよ。それより、あなたは誰なんですか?」


 同じ町内の人だったら絶対に知っているはずだが、初めて見る顔だ・・・・・・。


 「はいっ、自己紹介が遅れました!

 僕は、浅井勇希と申します!」


 「浅井、勇希・・・・・・?」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ