ぷろろーぐ
それは私、いや僕が高校を卒業した後のことだった。
僕は私になっていた。
卒業後と言うもの春眠暁を覚えずという言葉を体現したかのような暮らしっぷりをしていた。
「こらー彼方、起きなさい!そんなんじゃ、神様に呪いを懸けられちゃうわよ」
信心深い母の声が聞こえたような気がしたが、信心深くない僕は何も聞こえないふりをして二度寝をし始めた。
「ワシは、神だ」
後光を射した禿げたおっさんが、僕の夢に現れた。そしてこういった
「ワシ神なんだけど、信心深くないお前に神の力を見せつけるから、何か願い事を言え」
髪のない神様がいらっしゃったとか僕の夢は可笑しいな。
どうせ夢なんだから適当に言っておこう。
「狼耳としっぽが似合う女の子が欲しい(笑)」
今思へばなんてバカなことを口に出してしまったのだろう。
後悔先に立たずとは、よく言ったものだ。
「そう言えば、お前の家系って人狼なんだってな。よろしい欲しいからには対価が必要だ勝手に貰っていくぞ。じゃあの(笑)」
後光が消えおっさんも消えた…ってあのくそじじいなんて言った?
僕の家系が人狼?
そうだ、これは夢だったな…何を変に意識しているのだろう。
そこで見ていた夢のような何かは、終わり僕は起床した