vs.冷氷&雷轟―――刹那の戦い
彼等は一撃必殺の技を持つ。
この技を受けて帰れた者はいない。
…あの時の選択肢を間違っていない限り。
サァサァと風が吹いた。
彼等は睨み合っている。
そして、氷は静かに、手を上へと向けた。
氷「知っていますか?とある現象の事。」
ゴナッツは、小さく首を振った。
とある現象と言われても、分かる訳が無い。
氷「生きている人が、とある条件が揃った時に外にいると…大抵は死にますよ。」
雷「それサラッと言う事じゃねぇよな!?」
ゴナ「同感だナ;;;」
氷「そうですかね。」
…氷はあくまでも無表情を貫くようだ。
氷「…まぁ、楽しいお喋りもここまでですよ。」
今までよりも、冷たい声だった。
氷「……さぁ……生きながらにして凍ってゆく恐怖…味わってくださいね?」
言った瞬間、とてつもない量の雨が、ゴナッツを濡らした。
ゴナ「別に、何もな――――――!!??」
ゴナッツは、自分の体(二人は知らないが、彼には当たってないよ;)を見て驚いた。
――――――凍っていた。
着水(で良いの?)した場所から、ガンガン凍っていく。
ゴナ「こレ……は、!?」
氷「―――雨氷、という現象ですよ。」
氷の冷静な声が聞こえて……ゴナッツは完全に氷に覆われた。
雷「招雷、地揺!」
ついでに、雷の攻撃も、受けた。
氷「……この試練で、よく生き残りましたね。」
…あのバリアー装置がなければ、とっくにゴナッツは死んでいただろう。
雷を受けた跡には、バリアーの中で気絶していたゴナッツがいたそうだ。
雷「んじゃ、これ持って次も頑張れよ~w」
雷の陽気な声に送り出されて、ゴナッツは次の扉へと進んでいった。
出口付近のトラップが凶悪で……泣きそうになったのは、また別のお話。
―――貴方は
【敵であった奴に傷を治して】
もらいますか?
【敵だったから傷はほっといて】
進みますか?