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エピローグ

「なんで部員が入らないのよッ!」

 ゲロウ部事件から一週間。我があらすじ部に部員が入る気配はなかった。俺は一つ息をついて部長に声をかける。

「そこにいる新入部員に聞いてみたらどうでしょう」

「ぎくっ!!」

「え、菜桜がどうかしたの?」

「い、いえ。金糸雀部長、私は何にもしてませんよ。別に三鷹先輩が超スパルタなんてガセ情報流してませんよ」

「おい、俺がどうしたって」

「ははっは。それより三鷹先輩。外で彼女が呼んでますよ」

 外を見ると矢原がすまないと片手で表現しながら、もう片方で俺を呼んでいた。

「「彼女じゃない!」」

「あれ、金糸雀部長まで」

「ふふふ、お年頃ですわね。響」

「……」

「うるさーい!とっとと行ってきなさい、清斗」

「了解です」

 俺は立ち上がり、外に出る。外には矢原ともう一人女の子が立っていた。

「すまないね、三鷹同輩」

「どうしたんだ?」

「そちらでいう仕事って奴かな。話を聞いたところどちらかというとそちらの方が向いていると思ったんでね」

「なるほど。了解した」

「じゃ、頼んだよ」

「大丈夫、暇してたとこだよ」

「あ、あのお願いします」

「任せろ。んじゃあ、部室に行くか」

 俺は女の子をつれて、部室に入った。

「あれ、三鷹先輩。また一人攻略したんですか?」

「攻略言うな!」

「じゃあ、人身売買とかですの?」

「捕まりますよ」

「……」

「おい、後ろに立つな。そして、今日は拳銃か!」

「で、何なのその子?」

 全く説明をするまでにいちいちツッコミを入れないといけないのか、この部活は。俺は後頭部に手をあてて、答えた。

「仕事です。依頼者です」

 言った瞬間に雰囲気が変わる。なんやかんやでプロ意識あるよな、こいつら。さっきまで座っていた部長がこちらに近づいてくる。女の子の前まで行くと、ビシッと指を女の子目の前に突きつける。

「あらすじ部へようこそ!さて、今日は何の用かしら?暴力?恋愛関係?それともセクハラ?ストーカーでも、犯人捜しでもなんでもいいわ」

 そして、あらすじが始まる。

「どんな問題も捻りつぶしてあげるわ」


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