ブルーバード
プールが割れた。
「1号出動します」
割れ目から、1号ロケットが発射された。
しかしほとんどの人は気づかないだろう。
何せ、ボールペンほどの大きさしかないのだから。
1号
通称「ブルーバード」。
今や
「ミニ悪」
と呼ばれる
「世界ジャッカル軍」
が世界各地でテロを起こしていた。
それに対抗するために創設されたブルーバード。
ミニにはミニでしか対応できないとわかっての創設だった。
ジャッカルの恐ろしさは、今や、
「核兵器よりも恐ろしい」
と言われている、
「細菌兵器」
それを、ボールペンほどの大きさのロケットで、
それも超音速で何千キロも運ぶ。
そしてピンポイントで狙った場所にばら撒くのだ。
1号はその「ジャッカルロケット」を捕獲する。
まさしく「捕獲」しかない。
撃ち落としては相手の思うつぼだ。
その辺がより難しい。
そしてその活躍はほとんど知られていない。
運営母体は国連から依頼を受けたNGO、
各国政府軍とは全く別組織。
その本部は何と、
月を回る宇宙ステーションの中にあった。
「ジャッカル捕獲!」
「大気圏外に出て廃棄します」
1号は大気圏外も飛べる無人ロケットであった。
2号
私は逃げていた。
警察から。そして、
ブルーバードから。
世界ジャッカル軍のスパイと疑われていた。
ブ~ン・・
「?」
私の前にカブトムシ?
何かがかかった。
「目覚めたかね?」
「ここは?」
「ブルーバード本部だよ」
「ということは」
「そうだ、君は捕まったのだよ」
「ではあのカブトムシは・・」
「そうだ、ブルーバード2号だよ」
「わ、わたしは何もやってない」
「知ってるさ」
「ではなぜ?」
「それは言えない」
そのころブルーバード2号は、
大木の下の洞に戻っていた。
3号
ブルーバード1号は大気圏まで行けた。
しかし、さすがに月の近くまでは飛べなかった。
人間も運べない。
そのために大型輸送機3号があった。
しかし、大きいだけに、ジャッカルに狙われやすかった。
ブルーバード2号に捕まったヒトシが乗った。
おとりにさせられたのだ。
これには、ブルーバード内でも異論があった。
「何の罪もない人をおとりにしていいのか!」
「俺たちのやっていることはドラマじゃない。
あらゆる手段を使わなくてはジャッカルには勝てない」
ジャッカルはおとりにかかった。
2号に向かってボールペン大のロケットが飛んできた。
これによってジャッカルの基地が判明した。
それは海の中だった。
4号
4号出動!
どんどん海底のジャッカル基地に向かって進んだ。
あった!
ペン型強力魚雷を発射した。
基地は粉々になった。
しかし、
誰もいなかった。
そして声明があった。
「ブルーバードよ、
我々は無事だ。
この代償は大きいぞ。」
5号
その代償と狙われるのは、
「ブルーバード5号」
ブルーバード本部が考えられた。
そのブルーバード本部は、
月を周る国際宇宙ステーション内にあった。
「そのペン!やばいんじゃない?!」
ブルーバード代表ヌエバは怯えた。
すべてのペンを疑ってしまう。
何とか無事だった。
しかし・・