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俺、スリーポイントシュート決めたことない


「じゃあ、いまから、撮影を始めます」


少し、肌寒さも感じる体育館。そのなかにいるのは8人の男女。

今から文化祭用の動画の撮影だ。


「とりあえず。俺とゆうなさんにカメラつけるから、適当に男女二人づつのチームに分けようか」


俺達は制服姿でスポーツをしているシーンが欲しいのだという。

だからひとまず今からみんなで4対4でバスケをすることになった。


まあ、みんな軽く楽しもうぐいらいだったのだが、開始5分ほどで、俺は本気になった。


と、いうのも

「お前、そんなんじゃ勝てないよ」

なんて、煽られたもんでな。ゆうなさんもいるし、いいとこ見せないとな。


そこから始まったのは男たちの本気のバトル。

女子は所々でサポートに入ってくれるがもうほとんど蚊帳の外だ。


しかし、そんなの今の俺たちに見えているわけもなく……



高速のパスに、敵をすり抜けるドリブル。

漢のガチバトルに置いて行かれる女子……


点差は4対6。勝ち目はある。

しかし、残り時間はもう1分もない。


均衡する実力の中で後、二回シュートを決めるのは不可能だ。

なら、スリーポイントシュートで決めるしかない。


問題は、俺、スリーポイント決めたことがないということ……


ペアの男子はガッチガチのガードでパスを渡せる状況なんかじゃない。

つまり!俺のこのシュートですべてが決まる。


深呼吸をして、右足で床を踏み抜く。

高く飛んで、最高到達点から、放物線を描くようにシュートを放つ。


それは、ゴールリングの上をはねて、リングの内側に落ちた。


7対6


逆転。そして、残り時間は30秒。勝てる!

と、思ったのに……


「へい! パース!」


コートの端から放ったパスは、俺たちのコートのゴール下にいた、ゆうなさんのもとに……


「ラッキー」


そのまま、ゆうなさんのシュートが決まった。

そして、試合終了。


7対8


俺達は負けた。


「まじかぁ……勝ったと思ったのに……」


「でも、いい動画撮れたんじゃない?」


ゆうなさんは、カメラを取り出して、動画を確認していた。

そこに映っていたのは、笑顔でバスケをやっている俺たちの映像。


ま、負けたけど、いい映像撮れたし、結果オーライ

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