文化祭はフォトスポットが楽
「ええと、じゃあもうすぐ文化祭があるから今日は実行委員を中心に何をするか話し合っても会いまーす」
体育祭が終わって大体一か月ぐらいたった。
体育祭は後日閉会式を行い、そこで赤軍の優勝が正式に決まった。
不満の声も少しあったが、結果としてみればいい終わりだっただろう。
体育祭の後すぐ、中間テストがあり、ゆうなと神社に紅葉を見に行って、
もう窓の外の景色は葉が落ちた木々が広がっている。
「実行委員は、確か柊と佐藤だよな」
実行委員はうざい奏斗と怜さんか、怜さん大変だろうな、
「えーと、じゃあ何か文化祭でやりたいことある人!」
奏斗は基本的にうざいけどこういう時は進行役買って出るのはありがたいよな、、
それより、文化祭か、、去年はたしかミニ遊園地みたいなのやったよな、、
ゆうなとも話にならなかったし、なんかもうそんな時期なんだっていう実感がないよな、
俺自身したいこともないしな、
「ひかり、なんか意見ない?」
なんで、たいして仲良くもない俺に聞くんだか、、
「フォトスポットとかどう?あとはカフェとか?」
「フォトスポットにカフェ、、ほかにやりたいことある人」
「あ、じゃあ、、みんなで、ショート映画みたいなの撮ってみたいかな、、」
声を上げたのは俺の隣の席の永井綾乃さん。
あんまり話したことなくて、物静かな人だなというのが俺が感じた第一印象だった。
「いいね、楽しそう。」
気に食わないが俺も奏斗と同意見だ。
みんなで映画を作るなんて楽しそうだ。
「「綾乃ちゃんの案がいい!」」
次に声を上げたのは、ゆゆさんと香織さん。
それに続くように、俺も私もと賛同の声が。
「えーじゃあ、今年は映画を作るってことでいいですか?」
「意義なーし!!」
「じゃあ、決定!」
そんな軽いノリで俺たちの出し物は決まった。
「映画作るのはいいけど、撮影とか、ストーリーとかどうすんだ?」
篠崎先生の問いかけにクラスが固まる。
「ストーリーは私が考えます」
綾乃さんがまた声を上げる。
「綾乃さんできるの?」
「私が言い出したことだし、やります」
「やりたい人いないなら頼もうかな、、」
そんな軽い感じでどんどん話が進んでいった。