表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/56

唐突にトラウマ思い出すと心臓バックバク

目の前に広がる厚いガラスに隔てられたもう一つの世界。

水で満たされた空間に広がった青い世界。


そこを自由気ままに泳ぎ回る1匹の魚。

他は群れているのに1人だけ孤立している魚。


不思議とその魚が目から離せない。


水族館に来てから私は少しおかしな感覚に襲われている。

苦しくもないし、悲しい気持ちでもない。

それなのに、ひかりと一緒にいるのに。

さっきまで楽しい気持ちでいっぱいだったのに、


瞬間目の前には色んな魚がぶわっと広がって水槽一杯に泳ぎ始める。


それと同時に私の目の前には昔の光景が広がった。


***


「ねぇねぇ、ゆうなちゃん!なんであなたってそんなにダメダメなの?」


やめて、、そんな酷いこと言わないで、、


「あなたそんな簡単な問題もわからないの!?

たった今、やったところなのよ!ノートだって写してるだけでやる気ないんでしょ?」


そんなことないのに、いっぱい努力してるのに、


「へい!ゆうな!パス!!」


痛い!そんなに強く投げないでよ、、



私は赤崎ゆうな。

私はみんなが嫌い。学校が嫌い。自分が嫌い。


クラスのみんなは私のことをいじめてくるから。


別に私がなにかした訳じゃない。

多いとは言えないけれど、友達もいたし、

いっぱい運動と勉強もした。

どうして、いじめられるのかも分からない。


みんなは私に悪口を吐いたり、体育の時はパスなんて言ってバスケットボールとかを力一杯私に向かって投げてくる。

そのせいで服の下には痣がいっぱい着いてしまった。

友達だって仲良かったはずなのに一緒にいじめてきた。


先生に相談しても何もうごいてくれなかった。

それどころか、先生もいじめに加担してしまった。


もう学校に私の居場所はない。


それでも、辛いいじめを耐え抜いて中学に進学した。


新しい友達ができて、私へのいじめは減った。

でも、私の友達もいじめられるようになってしまった。


ある時、私の中にあった何かがぐしゃぐしゃと大きな音を立てて崩れた。


それは、私がいつものように登校してきたら友達の机に「ゆうなと仲良くしてる偽善野郎」なんて書いてあったんだ。


私は小学校から続いていたからいじめなんてあんまり気にしていなかった。

苦しいなんて思うこともなかったし、ただウザイだけだった。


でも、ここまでされたら、友達を悪く言われたらさ、私でも許せないよ、、、


その日は偶然その友達は体調不良で休んでその机を見ることは無かった。



その日から私はいじめられないようにありとあらゆることを頑張った。

勉強は学校で1番になれるように努力したし、

毎日早く起きて走り込みで体力をつけて、家に帰ったら筋トレをやって綺麗な身体を作れるように努力した。

メイクも勉強したし、エステとか美容室に行って綺麗にしてもらった。


自分で言うのもあれだが、私は元々別に顔が悪いとは思わない。強いていうなら普通より上ぐらいなのだろう。

いじめられる前はゆうなちゃん可愛いよねなんていわれることも多かったし。


まぁ、そんな私が努力をしたらどうなるか。

そりゃ、可愛くなれるよね。


今まで私のいじめを傍観していた奴らは私に手のひら返して告白なんてしてきたけれど、この学校にいる奴らに魅力なんて感じない。


私には大切な友達だけがいればいい。


そして、そんな私の変化に惹かれたのか私の友達も毎日努力して可愛くなっていった。


気がつけば私達は学年トップの美貌と文武両道の優等生グループになっていた。


そうすれば、いじめてきた奴らとは立場が逆転するわけで、それからいじめに苦しめられることは無かった。


「みんな、別の高校に行くけどたまに会って一緒に遊ぼうね」


「約束」


「次会うときはもっと可愛くなってくるね」


卒業の時、別れる前の私達の言葉。

私は知り合いのいない少し遠い学校に、他の2人も別々の進学校に進学した。


悲しかったし、今まで感じたことないぐらい苦しかった。またいじめられるんじゃって思ったから。


でも、そんな心配は必要なかった。


高校に入ってすぐ、私は周りの人と距離を置いていた。いじめられないようにするための自衛として。


「赤崎ゆうなちゃんだよね、私橘ひなの!この後さ親睦会と女子会的なのを合わせてカラオケ行くんだけど一緒に行かない?」


橘ひなの。ひかりの双子の妹のひなのちゃん。

彼女が私に話しかけてくれて、その目はとってもまっすぐで、直感でわかった。

この子はとっても優しいいい子だって。


その瞬間私の中から不安がすっと無くなってしまった。


進級したらひなのちゃんとは別のクラスになったけれど、今度は双子のお兄ちゃんのひかりと同じクラスになった。


1年の時にひかりのことは耳にタコができるぐらいらひなのから聞いていた。


「お兄ちゃんはね、私にとってヒーローなんだ!」


って、ひなのはひかりの話をする時ずっと笑顔を崩さなかった。

それほど、いい人なんだろうってその時からずっと思っていたから、同じクラスになった時少し安心した。

今年もいじめられることは無いって。


その後、ひかりと付き合うことになった時は本当に嬉しかった。

勉強が全く手につかないほどにね、まぁそのせいで補習になっちゃったけど。

なんか急に暗い話にしちゃってごめんね

でもどうしても書きたかったから、

勉強出来るはずなのに何故か補習になったゆうなちゃんをさ。

次回また多分胸きゅんできるはず!多分

なんで次回もよろしくやで

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ