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ホーリー・グローリー・ジャッカネイプスのむかしばなし  作者: ぽすしち


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49/66

こうでなくては


 ホーリーにより、杭の壁の一部が破壊されると、いっきに杭が倒れてゆく。

 開いたその中には、数軒の小さな家がたち、枯れかかった作物を実らせる、大きな畑があった。


「ずいぶんたくさんの種類を育てているねえ」

「キラ種族には毒になるもんばっかだ」

 畑を横目に、その近くの一番大きな家をめざす。


 ドア前につけば、ホーリーがいきなりその板をけ破り、ずかずかとはいりこんだ。



 小さな家のまんなかにはテーブルと椅子があり、むこうの暖炉ではなにかを勢いよく燃やしている。

 その暖炉まえに、炎をみつめるように背を丸めた男がすわりこんでいた。

 


 無言のままその背中を踏みつけようとしたホーリーがどかされ、ジャックが男のそばにかがみこむ。


「あんたが、オナーさん?誰にも会わなかったけど、他のクアットは?」

 

 男の目が、うっすらと開く。

 血の気のない顔の筋肉が動かせないように、苦しげに口をひらいた。

「みな、・・・やく、めは、・・・おえた・・・」


「なに?なんの『役目』ですか?」

「こいつ、ハウアーを連れてきた男だ」

 ジャックの質問にかぶせるようなホーリーの声に、男が何かに打たれたように、びくりと体を震わせた。


「っな、なん、っで、ほ、ホーリー!?っそ、、――― そんなはずはない!」

 そこに立つ金髪の男を認めると、別人のように大声で叫ぶ。



 それにホーリーは、ぎゃははは、とのけぞり笑ってみせる。

「ハウアーに持たせた野菜で、おれがぽっくりいくと思ってたのか?おそまつな作戦だな」


「ちがう!おまえは『空の目』たちが消すときいていた。ハウアーの役目はもっと前におわってる」


「『役目』?」

 割って入った落ち着いた声に、クアットの男はようやくジャックを確認したようだった。


「ああ、ジャック・パンプキンが戻ってる!そうだ!世界はこうでなくては!キラ種族に支配などされてたまるか!」



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