部屋
ホーリーのきれいな青い目をみたまま、ハウアーは口をぬぐった布をつかんだ手を、あせって上げる。
「あ、あのっ、ぼく、ホーリーさまのこと、ごしゅじんさまっておよびしていいですか?そ、それから、いっしょにご飯たべるのはうれしいけど、 あの、ぼく、『めしつかい』なので、今の部屋って、立派すぎて、落ち着きません!」
「・・・・・で?」
「あ、あの、ごしゅじんさまとおなじような場所じゃいけないと思うんで、地下とか、・・・あったら、そこが、部屋がいいです」
城の地下に、食料と武器の貯蔵庫があるのをホーリーも知っている。
食料はすべて放り出し、武器はディークの武器商人に売ってやった、
「ふん。好きにしろ」
「は、はいっ!」
ハウアーが両手をあげ、スープを飛び散らせながら喜ぶ。
「・・・ご、ごしゅじんさま、えっと、今夜から地下で寝ていいですか?」
「だから好きに・・・おまえ、ベッドどうすんだ?」
聞かれたハウアーが、べっど?と首をひねる。
しばし見合ってから、ホーリーが金色の髪を払い立ち上がる。
「ハウアー、てめえの部屋に案内しろ」
このクアット種族をここに置くと決めてから、一番手近な部屋をさしてここを使えとしめし、あとは放っておいた。
ジャックがいたころには客間として使われてただろうそこには、立派なベッドとしゃれた箪笥。椅子とテーブルが置かれ、暖炉も備え付けられている。
床には豪奢な織物が一面に敷かれ、天井には水晶を使ったシャンデリアが、ロウソクをのせてぶらさがっていた。




