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異世界やり直し日誌  作者: 塚丸エイト
13/22

ノアとシロロ

ゴダゴダのの一件について、後でドクハに叱られた

さすがに、儂の魔法によって外での出来事に気付いたらしい


そんなに威力が出るなら、ここで出すなとのことじゃ

儂もちょっとやりすぎたような感じもする

一応、家での魔法練習でこれくらいは出るだろうと

思っていたが、意外と被害が大きかった…


この年になって、人に叱られるなんて恥ずかしいのぉ

子供に被害が出んかったじゃし、よかろうと思う


とにかく、儂はこの日を境に目立つ存在になってしまった

魔法について聞かれることが増えたが、魔法は先天的な

才能がものをいうため、教えることは難しい

子供を無下にもできず、代わりといって文字の読み書き、

計算を教えてあげている


そんなことをしていると、シロロが心配じゃ

儂が他の子を面倒を見ていると、彼女は一人になってしまう

とはいっても、儂がシロロにつきっきりになっても

シロロがヘイトを買う可能性がある

どうしたもんかのぉ


手が空いたので、シロロにも声をかける


「シロロ、どうですか?

 わからない事とかありますか?」


シロロは儂を見て、笑みを浮かべた


「ノア、計算を教えて

 あと、これとこれもわかんない」


「ええと、これはですね…」


わからないことがたまっていたようじゃ

勉強熱心なのはいいことじゃな


その日はシロロに長い間、勉強を教えてあげた



教会での日々も日常になってきた

そういえば、ゴダゴダはというと、しばらく学校を休んでいたが、

しばらくすると、復帰した

元々、ゴダゴダは周りの子(取り巻き以外)には距離を

取られていた

まあ、あれだけ傲慢な態度ならな…


じゃが、しばらくして学校に復帰した

プライドはズタズタになったと思うが、不登校に

ならなかったのは心が強いな

やはり、この子は強くなるかもしれんな…


復帰早々、ゴダゴダは儂に因縁をつけてきた


「おい、ノア!

 もう一度言うが、こないだは、俺様の調子が悪かっただけだからな!

 2度とあんなことにはならないからな!」


「わかっていますよ

 また、勝負しましょう」


初めて、名前で呼んでくれたような気がする

これは認められたということかもしれんな

相手を認められることは成長するために必要

いい兆候じゃな


「そのすかした言葉、むかつくんだよ! しね!」


「……」


やっぱり、口悪いだけかもしれんなこの子…



儂がいろんな子に勉強を教えるようになった

じゃから、ドクハの負担が減っているようじゃ

ドクハが儂に話しかけてくる


「ノア、あんたが手伝ってくれるから、先生が楽になって

 ありがたいねぇ

 もう教師にならないかい?」


「さすがにこの年では…

 まだ、学びたいことがありますし…」


「将来何になりたいとかないのかい?

 この辺の奴は基本、家の稼業を継ぐやつばかりだが

 あんたほどの奴なら、都会の魔法学園に入って

 兵隊になれるかもしれないよ」


「なるほど、都会に行けば、そういう未来もあるんですね…

 でも、私はもっと波瀾万丈な人生を歩んでみたいんですよ

 そんな職業はないですかね?」


ドクハは顎に手を当てて考える素振りをする


「波瀾万丈ねぇ…あんたは本当に珍しい子だねぇ

 国の兵隊に配属されれば、一生安泰

 多くの子供の夢だっていうのに…


 まあ、波瀾万丈なら、冒険者じゃないかねぇ

 国の兵隊とは違い、自ら好きな依頼を受けて

 その報酬で生活する職業さ」


「冒険者… いいですね

 参考にします」


「言っておくが、冒険者は危険じゃぞ

 依頼中に死んでしまう者も少なくない

 あまりお勧めはせんな」


「そうなんですね ありがとうございます」


そういって、儂はシロロに呼ばれたので、ドクハとの

会話を終わる

それにしても、冒険者というのはかなり面白そうな職業じゃな


「ノア、計算教えて」


「いいですよ どこが分からない?」


計算を教えて、しばらく経つと、シロロが話しかけてきた


「ねぇ ノア 私に魔法も教えて?」


「えっ シロロは魔法を使えるの?」


シロロはこくりと頷いた


「うん 私、一応獣人

 父親が魔物だからね」


「…なるほど」


獣人とは獣人同士による交配、または魔物と人間による

交配によって誕生するそうじゃ

シロロは後者ということか…


シロロは儂の顔を覗き込んだきた

その顔は困ったような表情


「ノア~ ダメ?」


まあ、魔法を教えるくらい、なんてことはないし

まあ、いいか…


「いいですよ でも、教会では目立ちすぎます

 ほかの子がいないところがいいです」


「じゃあ、私の家にくればいい」


「シロロがいいなら、シロロの家でもいいですか…

 では、学校がない日はシロロの家にお邪魔します」


そういうと、シロロは猫耳をぴくぴくと震わせ、

笑顔になった


「うん 楽しみにしてる」


















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