第四十六話 腕試し
「さて、ギルドに行こうか」
三人でギルドへ。
「依頼を出して二週間くらいか。まあ、もうしばらく放っておいて他の依頼をやろう」
「そうだな」
「これなんかどうだろう」
『ベジタボ村の防衛、ゴーレム軍団の排除。一週間村に滞在していただきます。刻印5以上限定』
「なになに、「ゴーレムの集団から村を守りつつ、やれるならそのままゴーレムの排除を」か」
「ゴーレムは基本的に動きが遅く、とにかく固い。力試しにはうってつけの相手だね。ヤバければ逃げられるし」
「それはいいわね。これ受けましょう!」
「ポイントも高めだね。いいんじゃないかな」
「決まりだ」
ミューは依頼書を引き剥がし受付へ持っていった。
「了解しました。それではこの依頼書とともにベジタボムラへ向かってください。依頼書は村長にお渡しください」
受付で依頼を受け、ベジタボ村へ。街からはだいたい半日くらい、到着した頃には夕日が差していた。
馬車から降りて村長の家へ向かう。
「依頼を受けてここへ来た冒険者です」
「あ、これはどうも」
「依頼書です」
「お預かりしますね。ゴーレムの件は村の守衛さん、冒険者さん達と相談していただくことになります。村の真ん中にある集会場に皆さんいますので、そこで」
「今からお泊りしていただく場所にお連れしますね」
村の人に連れられて小屋へ。
「この部屋にあるものはご自由にお使いください」
「わかりました」
村人は去っていった。
「荷物をおいて集会場に行こうか」
三人で集会場へ。
「お、依頼を受けてこの村へ来た冒険者かな?」
「はい」
「よく来てくれた。俺はこの村で守衛をやっているタイチ・トタイだ。よろしく頼む」
「サイモンです」
「現在の状況は、戦える人間が俺も含めて11人、お前ら入れると14な。基本的に防衛と討伐に分かれて行動することになっている」
「討伐で!」
「ハハハ、活きが良い冒険者だな、嫌いじゃないぜ。そうだな、討伐やってくれ。そこにいる伐部隊の隊長に話を」
タイチさんが指差した人物に話をする。
「おう、聞いてたぞ、討伐希望ね。隊長のアバター・エーだ。そうだなー、こうするか」
アバターさんは地図に線を引き始めた。
「これでよしっと。お前らはこの順路で見回ってくれ。もしゴーレムが出ても刻印5以上で3人いるから楽勝だろう。ヤバそうだったら逃げてくれ」
「わかりました」
「もしレアゴーレム、そうだなー、アダマンゴーレム以上を倒したら一旦戻って回収係を呼んでくれ。それはお前らの臨時収入な」
「ありがたいですね」
「アイアン、ミスリル程度だと運搬費のほうが高く付く場合もある。そっちはスルーな」
「倒したら通常の討伐依頼と同じように討伐証拠品をとっておいてくれ。ゴーレムはゴーレムコアだ、知っているな?」
「はい」
「OK! さてと、今日はもう夜だから終わりだ。明日からな。つーわけで一緒に飯をくおうぜ」
「はい」
皆でにぎやかに談笑しながら晩ごはん。しかしどうもファムの様子がおかしい。
(どうした?)
(前に人形使いの人いたよね? その人がここにいるの)
言われた方向を見る。その人の様子もおかしい。
(ふーむ、向こうも気づいているようだな。とりあえず後でコッソリ聞いてみようか)
食後、コッソリと接触。
「いやいや、あの時は申し訳ありませんでした」
「なにか悪さをしに来たってわけじゃないのね?」
「ハハハ、まさか。冒険者として仕事をしにここへ来ただけですよ。私はカブ・バッタと申します、よろしくおねがいします」
「サイモンです」
「あの時は魔が差してしまって。本当にご迷惑をおかけしました」
「ふむ」
「それでは朝早いんでこれで」
「おやすみなさい」
足早に小屋へと向かうカブ。
「どう思う?」
「峠の騒ぎのときはそこまで無茶なことをしたわけではないから悪い人ではないと思うけど」
「うーん、どうも何か隠してる感じがするのよね」
「一応気をつけておこうか」
次の日。
「では各パーティ予定通りに頼む。よーしお前ら、討伐すっぞ!」
「うおーー!」
歓声が上がる。
指示された通りのルートを進む。
「お、早速おいでなすった」
アイアンゴーレムにミスリルゴーレム、それが5体。体長5メートルほど、前のファムだと苦戦するレベルの相手ではあるが、さて。
「私に任せて」
ファムが前に。
「ドカン!」
「バガーーン」
一体のゴーレムを一撃で破壊した。それを5セット。まさに瞬殺、戦いにすらなっていない。
「修行後、ほんとに強くなったね」
「えへへ、まあね!」
「ガシャン、バキン。お、あったあった」
ゴーレムの残骸からゴーレムコアを取り出す。




