ここらで打ち明けちゃいましょう♪
おはようございます。今日やることはですね、あれです、あれ。よくよく考えてみたら、いきなり9歳の子供が「お母さまの名前、違ってるんだけどどういうこと?」とか聞いたら、なんで知ってるのか相当気になるはず。というわけで、転生者だってことを明かしちゃおうと思います。第一私隠し切れないと思うし、言いたいことは言わないと体に毒だもんね。
*+
コンコン
このドアノッカーかっこいい。ライオンかな?
「入れ。」
よっしゃ、取り敢えず入室許可はゲット。
「失礼致します。」
家族でも敬語って、貴族社会では当たり前だけど、なんか家族に対してよそよそしい感じがするよねー。まぁそれが貴族ってもんだよね。
「やはりリリィか、先触れを出してくれれば茶でも出したのに。」
りが3つ並んでるわ、しっかり言えてる。すごい。あ、先触れのことすっかり忘れてた。
「も、申し訳ありませんわ。疲れていたのでしょうか、全く頭にありませんでしたわ。最近はお父様ほどではないにしろ、忙しくて。今日は午後から学園の入学説明会がありますし。というわけで、早速本題に入らせていただきます。今まで黙っていたこと、誠に申し訳ありませんでした。」
ヤダなんか高飛車に聞こえる!
「まぁそんなことはいい。本題に入れ。」
やだ、仕事モードの父様怖い―。ていうか私の敬語おかしい。やばい。どうしよう。
「そう言っていただけると大変申し上げやすいですわ。実は私、前世の記憶を持って生まれた、俗にいう、転生者ですの。」
さらっと単刀直入に行きましょう。
「で、なんなのだ。」
は?スルー!?スルースキル高すぎだろ!曲がりなりにも私もこの人の娘だし、スルースキルは高いんじゃね?待て、落ち着け私、そんなことは今関係ない。
「元の私は、今から1400年ほど後の東洋人でした。前世では、18で命を落としました。死因は、階段から突き落とされて、頭を強く打ったことです。短い生涯を哀れんだ神様が、この世界へと導いてくださいました。まぁこんなのは前置きで、ここからが本題です。失礼ですが、私の母の名前は、カトレアで合っていますか?」
違わないはずなんだけどなぁ。
「そんな過去があったのか。道理で、行動が年不相応だと思った。お前の母についての答えだが、違う。お前の母はローゼマリーだ。」
お父さますごい。対して接触してないはずなのに。...なんですと?ローゼマリーって、それはヒロインのお母さんでしょうが。なんか違いすぎてない?
「というか、カトレアとは誰だ?なぜ会ったこともないような者を知っている?」
あちゃ~。知らないか。そりゃあ、ヒロインは市井で育ったからね、カトレアさんがもし今世でヒロインのお母さんなら、生粋の貴族であるお父さまとは関係ないわ、あっちが下手なことしない限り。接触されてた方が困るけど。でもこの世界では、前世でいう『ゲームブック』が今の流行り。説明がいくらか楽になった。開発者ありがとう。
「あぁ、そのことでしたら、私は転生前に、この世界を知っていたからです。ゲーム、という未来の技術品を介して。いろんな人物と疑似恋愛をして楽しむ遊びです。それについては、恋愛小説と選択して未来を選べる最近はやりの書物の合体版ようなものだと思っていただけるとわかりやすいです。その中の登場人物で、私は悪役でした。主人公を苛め抜き、恋に盲目になった王子に婚約破棄され、処刑されるという、それはひどい人生を送る。その物語で、母はカトレアという人物なのですが、違うのですね。そうすると、私がこの世界に生まれてきたことによって何らかの歪みが生まれていると考えるとつじつまが合いますね。」
うわぁ、喉乾いた。まくしたてる様にしゃべるの、案外大変だわ、酸欠になりそう。
「…!何?カトレア?」
あれ、身に覚えがあっちゃうパターンですか?やめて、やめてぇぇぇぇ!
「プリムラは、最近市井で騒いでいる女かもしれぬ。後で使いの者に絵姿を書かせる。数日後、渡せるだろう。待っておれ。」
「わかりましたわ。ご協力、ありがとうございます。」
「あの女、市井で『私の娘は聖女だ』とかいうことを言っていてな。どうやらその娘も相当な野心家で、次の舞踏会に出席するとか言っていてな。どうやら貴族の後ろ盾があるようだから、気を付けるに越したことはない。」
まじかぁ、強敵ですねぇ。私には多分、関係ないけど。
長くなりそうなのでいったん切ります。