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事実
鈴香が「トイレに行く」と言ったので、1人で待っていると、看護師さん達の会話が聞こえてきた。
「ほらさっきの子、翔君だっけ?明るくていいよね」
「確かにね…」
内容は、僕の事で、褒められている様子だったから僕は、注意深く聞いた。
「あんな子、他にいないよね」
「うん。でも二十歳まで生きられないんでしょう?」
「だからこそ明るくて凄いよね…」
えっ?今なんて言った?二十歳まで生きられない?なにそれ、どういうことだよ…
僕はパニックになっていた。
気づくと、息は荒くなっていて 胸も苦しくなっていた。
彼女が僕を見て、
「翔?大丈夫?」そう言っていたのを、覚えている。