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ガラス越しのキス
目を覚ますと、見慣れない病室だった。
周りがガラス張りで、カーテンがかかっている。
先生によると、これからはこの部屋で生活しないといけないらしい。
それに、この病室には、先生以外入れてはいけないらしい。もちろん彼女も…
でも、酸素マスクが外せないこの状況を、彼女に見せたくはなかった。
僕は面会謝絶の札をたてて、眠った。
こんな生活が続いたある日、いつになく体調が良かった。
酸素マスクを外して、最近あっていなかった彼女に、ガラス越しにあった。
久しぶりにあったら、やっぱり会うだけじゃ足りなくなってしまった。




