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10歳の夏
ベッドの上で彼女と話していたら、結構気持ち悪くなってきた。それに気づいたのか彼女は、
「翔?大丈夫?」と聞いてきた。
「ちょっとやばいかも…」僕は正直に答えた。彼女は、
「私のことはいいから、寝たら?おやすみ。」そう言った。
僕は、彼女の言葉を聞き終わらないうちに、深い眠りについた。
僕は夢を見た。幼い頃の記憶だ。
…それは10歳の夏…
僕は、「安静に」って言われたけど、ベッドを抜けだして、鈴香に会いに行った。
「鈴香~会いに来た。」
「翔?またベッド抜けだしてきたの?」
「うん 先生に見つかるまで遊ぼ!」
「はいはい」
僕らは夕ご飯の時間まで遊んだ。そして、ある約束を交わした。
「鈴香。大人になったら、僕のお嫁さんになって下さい。」
「はい。鈴香、翔のお嫁さんになります。絶対だよ。約束だからね。」
僕らは初めてキスをした。