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【短編】ゆうやけ荘は今日も平和に   【シリーズ】

Merry Christmas☆~花笑ちゃんの場合~

作者: FRIDAY

 

「ユーヤさんユーヤさん!」

「はいはい何でしょうか」

「クリスマスですよクリスマス!」

「そうだねえ」

「プレゼントくださいっ!」

 屈託なくきらきらと単刀直入だなチクショウ。


「プレゼントねえ……あー、何か欲しいものでもあるの?」

花笑はなえちゃんは安定した収入と堅実な将来が欲しいですっ!」

「それは僕の力じゃどうにもならないかなっ!」

 サンタのじーさんにも無理なんじゃないかな。そんな曖昧で儚く美しいもの。

 っていうか花笑ちゃん、意外と現実的……?


「もっと物理的なものはないの? 即物的というか」

「印税生活がしたいです」

「ならば小説か漫画を書きなさい」

「もとい、勉強を教えてほしいですっ!」

 ……んん?

「物理的じゃないけど現実的だね……勉強?」

 家庭教師ってこと?

「はいっ! 特に算数をっ!」「え、いや花笑ちゃん高校生なんだから数学なんじゃ」「はいっ! でも算数ですっ!」へー、ほー、ほぉう。

 マジッスカ。

「何だってまた」

「次の休み明けの試験がちょっとマズいので何とかしないと先生に怒られるのですっ!」

「怒られる?」

「はいっ! 怒髪テンツクッ、ですっ!」

 イントネーションが妙だけど、怒髪天を衝く、かな。

 え、そんなに?

「でも僕でいいの?」

 まつげさんとか加賀さんとか。僕は文系だし、正直数学は苦手だし。

「他にいません。まつげさんも加賀さんも忙しいそうです」

「へえ」

 まあ確かに僕は暇だけどね。

「どうです?」

「まあ、プレゼントがそれでいいんなら、いいけどね」

「わっははぁ、有り難うございます! では明日からお願いしますねっ!」

 小躍りしながら花笑ちゃんは駆けていった。しかし、うーむ。

 高校の数学か……いや、算数なのか? ちょっと僕も勉強しないと、まるで覚えてないぞ……大丈夫かな。

 まあ、ある意味安くあがったからいいとする、か?

 


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