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 新作生活系VRMMO ドリームシンフォニーオンライン 無限に存在するスキルで出来ない事は無いと言われる自由度が売りで今時珍しいパッケージ販売で身分証明書を提示しないと買えないと言う審査の厳しいゲームである。しかも値段が五万九千八百円と言う高額。R18推奨で十八歳以下プレイには保護者の同意が必要である。これも僕がこのVRMMO出来そうになかった理由だ。

 

 近年のVRMMOは戦闘主体のゲームが多かったので生活系のまったりした大型VRMMOは数年ぶりにリリースされるので注目されている。

 

 最新のAI、リアル再現エンジンを搭載。今までのVRMMOで再現しきれなかった細かい所も再現できている。予約販売はものの一分も経たないうちに完売。店舗販売に関しては発売日の一ヶ月前から並ぶ人が出現し、その反響は朝夕のニュースにまで報道されている。

 

 そして今日、正式サービス前であるが僕は他のプレイやより一足先にログインする事ができるのである。どうやら正式前の販促活動らしい。

 

 智美姉ちゃんから事前にメールでゲームの操作マニュアルと販促活動の台本の様な物が送られてきていたが、僕は気軽に難しく考えず一緒に遊べば良いだけらしい。


 まあ一応、せっかく送って来てくれているので操作方法のマニュアルと台本を少し読んでみる事にした。

 

 ふむふむ、どうやらホントに智美姉ちゃんと一緒に遊ぶだけで個人のプレイヤー視点でゲームの楽さや良い思う事をできるだけ言えば良いんだな。お約束だけど悪い事を言うのはNG。


 読み進めて行くうちにある一文を目にして僕に衝撃が走った。


 キャラの性別が女って良いのか……


 このゲームは自分の性別と同性のキャラしか使えない仕様になっているとさっきマニュアルで見たばかりだ。公式ホームページの説明だと現実の自分を取り込み修正をかける感じのキャラメイクで性別の変更は無理だと書かれている。

 僕の使用キャラは指定されて物と聞いていたがこれは運営のミス、もしくは大人の事情なんだろうか。


 キャラメイクできない上に自分のキャラの名前さえ決めれないなんてゲームを始める時の楽しみの大半を奪われた気持ちになるが、元々プレイできないと思って諦めていたゲームを無料でプレイ出来るのだから文句は言えない。



 午後七時、ログインできる時間になったの待ってましたとばかりに起動する。実を言うとVRMMOをプレイするのは初めてで楽しみだ。ドキドキしながら待機する。



 ログインが完了すると目の前に広がるのは草原だった。仮想世界だが仮想と言う感じではなく現実と余り違いが解らない。


 おおーすごいな~。ここまで現実味があるんだ。感心しながらまずはステータス画面を確かめると……



 名前 アリス

 種族 エルフ

 HP 120

 SP 50

 MP 100

 

 STR 8

 AGI 12

 VIT 7

 INT 16

 DEX 15

 LUK 10


 スキル なし

 

 所持金1,500z



 少し期待したがスキル無しって……

 

 運営指定のキャラだから特別な性能があると思って期待した僕が悪かった。一般プレイヤーとしてと言うのを忘れていた。

 

 まず僕の名前は、「アリス」と言うらしい。ロールプレイングゲームする時はデフォルトのままでする派だから気にはならない。しかし何で性別が女なんだ、これは納得が出来ないから智美姉ちゃんに抗議しないと。

 

 次に自分の姿を確かめたいが全身を見る事が出来ない。ログアウト後にマイページで確かめられる様だからその時にでも確かめよう。

 

 メニューを閉じポップしているシステムメッセージの通りにチュートリアルを進めた。マニュアルと同じ内容でマニュアルを読まない人用なのだろう。

 

 チュートリアルを終えると、第一の始まりの街に転送された。街の人がチラホラ見える。

 

 知らない人は何も表示されていないが喋ったりし知り合いになると頭の上に名前が表示されるようになる。ノンプレイキャラクターは白い表示、プレイヤーは緑で表示される。それから犯罪者はオレンジでプレイヤキラーが赤である。フレンドやギルドメンバーなども任意の色で表示される様だ。そして最後にゲームマスターが青。

 

 まずは話しかけてみないとノンプレイキャラクターなのかプレイヤーなのかは解らないのでとりあえず色んな人に話しかけてみる事にすた。

 

 辺りを見回すとショップらしき看板の付いたお店が目に付いたので入って見る事にした。

 

「いらっしゃいませ」


 店内に入ると僕に気が付いた店員さんが元気な声で挨拶してくれる。次の瞬間、店員の上に【武器屋店員】の表示された。

 

 ほーほーこんな感じで表示される様になっていくのか……

 

 店員は会話をしてみてわかったがAIで制御されるノンプレイヤーキャラクターと言う感じではなく、本当の人の様だ。ノンプレイヤーキャラなのか確かめるために僕が訳の解らない質問をしてみると初めは「……しらないな」と答えていたがしつこく聞くと怒り出した。

 

 しかしこれだけ精巧に出来ているとほんとにこの世界で生活している様に感じる。

お読み頂きありがとうございます。

修正10/17


誤字修正

講義しないと>抗議しないと。

RV>VR

Prayer>PC(プレイヤー

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