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01 初めてのVRMMO

 超人気声優アイドル 望月 零ちゃんを知っているだろうか。人気アンケートでは上位の常連、出す曲は毎回DLランキング上位。ゴールデンタイムのテレビ番組にもゲストでよく出ている。

 そんな望月 零ちゃんの出演する番組をリビングで見てい時、固定電話の着信を知らせるメロディが流れた。


「はい、谷です」


 固定電話に一番近い場所に座っていた僕は家族にうながされるように電話に出た。


「もしもし、ヒロ君?」


 受話器から今まで聞いていたであろう可愛らしい女の子の声が聞えた。


「うん」

「久しぶり~元気だった? 叔父さんや叔母さんも元気?」


 可愛い女の子の声でそう聞かれる。先ほどまで見ていたテレビ番組に出演していた超人気声優から電話がかかってきていた。


「智美姉ちゃんか、久しぶりだね皆元気だよ。お母さんに電話代わろうか」僕が答えた。


 谷 智美と言う地味な名前が超人気声優アイドル望月 零の本名で僕の従姉妹のお姉ちゃん。性格は悪くないし良い人なんだけど……

 自分の思うままに思いつきで行動する我が道を行く人で小さい頃から僕は振り回わされているのでどうも苦手だ。自慢の従姉妹だが正直な所は余り関わりたくない。


「えっヒロ君に電話したんだよ。今大丈夫? ヒロ君ゲーム好きだよね、お願いあるんだけど……ゲームプレゼントするから一緒にしない?」


 智美姉ちゃんが話を切り出した。


「一緒にって、暇な時だったらちょっと位はいいけど。それで何のゲーム?」


 なにかあやしいと思いながらもゲームと言う言葉につられて僕は聞き返した。。


「ありがとーそう言ってくれると思ってたんだ。一緒にしてくれるんだね。ちょっと仕事関連で手に入る事になってね~ドリームシンフォニーオンラインってVRMMOだよ」


 智美姉ちゃんがほっとしたと言った感じの口調で答えた。それを聴いた瞬間、僕のテンションは一気に上がる。


「ほんとに! それすごく欲しかったんだ。それってものすごく高いゲームでしょ、ほんとにいいの? 欲しかったんだけど値段が高すぎて諦めてたんだ。だましてないよね」


 僕は興奮のあまり矢継早に言葉を紡いだ。なんだかわからないが、ものすごくラッキーだ。いつもなら僕を振り回すダメ従姉妹と思ってたんだけど、ごめんなさい智美姉ちゃん。


「ヒロ君、ちょっと電話かわるから」


 智美姉ちゃんの言葉に何か嫌な予感がする。電話を変わる? 僕の勘が警笛を上げた。


「始めましてマネージャーの河西です」


 突然、しらない男の人の声が受話器から聞えた。なぜマネージャーに変わるんだ悪い予感がする。これは危険なんじゃないか。


「変わりに説明させていただきますね。先日うちの事務所に大手企業様からどうしても零をキャンペーンガールに起用したいとの指名いただいたのですが、相手の……」


 河西さんの長い長い説明っがはじまり交渉の一部始終を聞かされる事になった。


「智美姉ちゃんに申し込んできた来たディレクターとプロデューサーが気持ち悪い人達だったから関わるのが嫌で断る為に無理難題を言った結果、すべて通ってしまったわけですね。無理難題の中に従兄弟の僕と一緒じゃないとゲームするのは嫌だと言っちゃったわけですねか……」


 僕が呆れながら内容の確認をした。智美姉ちゃん何やってるんだよ……

 

「はい。一応、公式のイベントなどにも出て貰う事になるのでゲームで使用してもらうキャラは企業様の指定の物になりますが、谷さんは普通に遊んで頂きたいそうです。バイト代も出しますのでよろしくおねがいします」


 河西さんが申し訳無さそうにそう言った。


 おい、智美姉ちゃん……仕事に巻き込んだだけですか……。

お読み頂きああリがとうございます。

10/17修正


誤字変更 

従兄弟>従姉妹 

キモち悪い人達>気持ち悪い人達

変わ>代わ

振舞わ>振り回

その他もろもろ

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