終焉まで
全ては
生まれ落ちたその瞬間に
死を定められている
しがみつこうと足掻く爪は
その鋭さゆえに空を掻き
零れ落ちる時をただ為す術もなく
僕らには選ぶ余地すらない
迫る運命の崖の位置すら知らず
けれども確かにその黒い淵を知るがゆえに
僕らは恐れ
僕らは叫び
そして変わらぬ終焉を迎える
たとえば何かを選べるとするなら
それは如何に遺すか
世界という
常に永遠に最も近いモノに
ほんの微かな足跡を
己が存在したささやかな証を
如何に強く
如何に生き
如何に終えるか
僕らに許されたのは
ただその選択
それだけ