表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
40/45

039 パニック2


「ほらぁ、泣きたいヤツいるかぁ?少しでも泣いて見ろ…死・ぬ・ぜ。」




「…ひぃっく!」




「…ぅう!」




声が洩れそうになった子はみんな口を押さえていた。




「…うう…」

「…ひいぃ…」

「…んん!」




「…あひゃひゃひゃ。みんな震えてるねぇ〜ブルブルと…ブルブルと…ブルルルルルル」




ニセナオキは唇を空気で震わせ何故か回転していた。




「ひゃっほ〜!んー!サイコーだぁ!気持ちいいぞぉぉぉ〜っ」




そして誰もいない場所にナイフを振り飾していた。




シュッ シュッ シュッ



シャッ シャッ シャッ




「ヒャッホォ!」




足を地面でバタバタさせ、まるで音楽に合わせて踊ってるかの様だった。




「萌ちゃああぁぁ〜ん」




ニセナオキは気色悪い声で萌ちゃんの顔に近づく。



「キミ、いつもセイちゃんをいじめていたよね〜?バスの中とか…教室のウンコ事件とかさぁ〜。セイちゃんが俺に言ってたよぉ。萌ちゃんが嫌いだってさ!殺して欲しいってさ!」




萌ちゃんはその言葉を聞いてボクの方を見た。


ボクは慌てて否定する。




「違う!ボク何も…」




「…アンタ…やっぱりクズだわ!アンタがいるとみんな死ぬわ!」




萌ちゃんはボクをすごく睨んでいた。




「ほらぁ またぁ」




「…ん!」




ニセナオキは萌ちゃんの唇をつまみ引っ張った。




「…もう〜悪いお口ちゃんでちゅね〜」




ニセナオキはあっという間に摘んだ唇をナイフで切り取る。




「んぎやあぁっふ!」




痛みで叫ぼうとした萌ちゃんの口を塞ぎ、




「叫び声は…禁物」




ニセナオキは靴を脱ぎ靴下を脱いでは萌ちゃんの口に詰め込んだ。




「…ふぐぐ。」




そして、萌ちゃんの顔の前にお尻を突き出した。




「萌ちゃあぁぁぁん、俺のウンコたべるぅ〜?」




「んんん!」




必死に首を横に振る萌ちゃん。




「あひゃひゃひゃ。冗談だよぉ〜ん!」




笑いながらニセナオキは萌ちゃんを抱き上げ、教壇にあるウンコに顔を思い切りぶつけた。




ゴンッ!




鈍い音が教室に響く。




「あ・ソレ♪もう一回♪」



ゴンッ。


ゴンッ。


ゴンッ。


「んばぁぁぁ!」


萌ちゃんの鼻は変形し、額から血が流れ、顔はウンコまみれになっていた。


前の怪我で巻いていた包帯も血で真っ赤に滲んでいた。




「あひゃひゃひゃ。セイちゃあん…良かったね!これで誰もいじめる人いなくなるよぉ〜」




「……あ。」




ボクは言葉が出なかった。



「これも電池切れ。」



ドサッ。




萌ちゃんをゴミの様に放り投げたニセナオキは小走りにボクの隣に座ってる子の頭を掴み出す。



ガシッ。



「うわっ。」




無理矢理引っ張り、景色が綺麗に見える窓ガラスへ力まかせに投げ付ける。



ゴォン。


ピシッ。


衝動でガラスにヒビが入った。




「…もういっかい!」




ゴン。




ガシャアアァァァァァーン




ガラスは勢いよく割れ、近くの席に座ってた男の子の目に無数の破片が入る。




「ぎゃああぁぁ!」




「うわぁぁぁぁっ!」




「うぇぇぇ〜ん!」




残りの生徒達が叫び声を上げ、パニック状態になった。




「はい、電池切れ。」




ニセナオキは掴んでたその子を窓から放り投げた。




「……ひっ」




ボクはその光景を見てリュウちゃんが『ポイ捨て』された事を思い出した。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ