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事件 2

私は、一瞬、思考が止まる。

そういえば、隣の女子高の着替えシーンが、動画サイトで出回っているって噂で聞いた。

これは、ヤバい状況。

逃げようとしトロいた私より素早い黒い物体は私の腕を掴み、中に引きずりいれる。

「見たな…」

どす黒い声がする。

「離して!!!!」

私は、精一杯の声を上げる。

「見られたもんは、しょうがない…仕方ないから、お前の恥ずかしい姿を動画で流してやるよ」

そう言ってから、私を組み敷いた。

「いやあぁぁぁぁぁぁ!!!」

精一杯の声を上げたけど

「もう生徒の大半は下校しているから誰も来ねえよ」

そう言って、組み敷いた私の姿をビデオカメラに治めようと構える。

赤外線の光が私を照らす。

「チっ…赤外線じゃダメだな」

そう言ってから、ドアの傍にある電気のスイッチを押す。

眩しい…

明かりに照らされて、黒い物体の姿が浮き彫りになる。

厭らしい顔をしている。

いや…

怖い…

私は、逃げようとしたけど、再び腕を掴まれて組み敷かれた。

男は、ビデオを構えながら

「さぁて、どう料理してやろうかなぁ」

楽しそうに言う。

いや…

助けて…

自然と涙があふれてくる。

「いいねぇいいよぉ…その恐怖に怯えた顔」

そう言いながら、私の両手首を持っていたロープで縛りつける。

「いやぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

力一杯叫んだ。

「だーかーらー、誰も来ないって」

そう言って、ビデオを構えたまま、私の制服に手をかける。

【ビリ…】

ブラウスの裂ける音。

あらわになる胸。

「結構、いい体してんじゃん」

男は、厭らしい笑いを浮かべながら、ビデオで撮影している。

いや…

いや…

「さぁて、その奇麗なお胸でも堪能しようかね」

と、私の胸を鷲掴みしようとした。

その瞬間

「瑛梨香!!」

ドアの向こうに良平の声。

「りょう…!!!」

男に口を塞がれて声が出せない。

それでも

「んんー!!」

と、必死に助けの声を上げる。

【バンッ!!!】

ドアが勢いよく倒れる。

「瑛梨香!!!」

良平の姿を見て、安堵する私だったけど

「てめぇ…」

男は、逆上して良平に殴りかかろうとしていた。

だが、攻撃は交わされ

逆に鳩尾に一発入れられる。

倒れて行く男。

「瑛梨香…」

良平の顔を見ると、安心して

でも、すごく怖かった訳で

「良平!!」

と、思いっきり良平に抱きついてしまった。

泣いている私を、ギュッと抱きしめて

「もう大丈夫だから」

その言葉で、安堵したのか私は意識を手放してしまった。

いつも…


守られてばかりだね…


いつも…


私の事を考えてくれていたんだね…


だけど…


すごく…


嬉しかったよ


お約束ですね

間一髪(?)で助かりました。

この出来事は、その後の展開を大きく変えて行くことになる…と思います。

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