表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
58/71

貧乏人と突撃。

最近無駄に眠いのです。

『今の写真・・・。』

『間違いない。』

『瑞季ちゃんの家、ですわね・・・。』

『・・・この方法だと遅いから通話かける。切らないでね?』


コールが鳴って約二十秒、通話が繋がった。

「まだ慣れてない?」

「これでも、頑張った方ですわ!!」

上の文章はアプリの()()()()による会話である。

そのため機械音痴の藍が返信するまで三十秒以上はかかっている。


「私こそ構わないけど藍ちゃんは困る。」

「春斗君に鉢合わせしてしまいますわ・・・」

「それに迷う。」

「楓ちゃんはふざけていますわ!!」

「そんな元気があるなら大丈夫。迎えに行くから安心して。」

「・・・ありがたいですわ。」




くそっ、荷物が重い・・・

しかし、置きに帰るほど気持ちに余裕はないし諦めるか。

鞄の中身は普段の学校となんら変わらない。

だが、無駄に重く感じた。



「問題は何処から入るかだけど・・・」

あの画像を見せてしまえば入れてはくれるだろうが、瑞季が責められ今以上に落ち込んでしまったりするのは目に見えている。

出来ればばれずに入りたいけど・・・窓とかじゃ通報されるしな・・・


「お困り?」

「・・・おいおい、早すぎるだろ。」

「電動自転車。でもうるさいから近くからは走ってきた。」

そもそも楓のサイズの電動自転車があるのか疑問なのだが、今は関係ない。

「入れない?」

「そりゃあ正面は無理だろう。」

「私にお任せ。瑞季ちゃん家ならわかる。」

「何が。」

「裏口。」


俺は楓と瑞季の家裏にある倉庫のような所に来た。

楓が持っていた鍵でなぜか開いた扉からはしばらく開けてないのか埃が飛び散った。


「夜中の倉庫。」

「そういうのは今はいいから、ここには何があるんだ?」

「私たちの思い出。」


埃がたまっていたのは床や壁だけでその中にあった()には埃はついていなかった。

それもそのはず、それら全てはショーケースに入っていたから。



「ま、間に合いましたわ・・・」

「藍!?」

「篠宮に車を出してもらいましたわ、回り道で遅れはしましたが・・・」

「十分間に合ってる。」



ここに呼ばれたは良いが

「ここに連れてきてどうするんだ。」

「勿論、瑞季ちゃんの部屋に行く。」


そう言うと三段のショーケースに向かう。

そこには三段とも全員の写真が貼られていた。


「重い。春斗君()()()()()。」


ショーケースを引く。

確かに重いが中身が中身なのでまだこの中では軽い方だと思う。


「これを見たのは久しぶりですわ。」

「来なくなっちゃったから。それもこれも藍ちゃんのせい。」

「わかってますわ!!」


地下へと続く階段。

所謂隠し通路なのだろうか。


「ここから瑞季ちゃんの家の非常階段に出られる。」

「そこから上れば瑞季ちゃんの部屋はすぐですわ。」

時間はもう遅い。

流石に自分で手当てをしているにしろ早めに行かないと不味いことは間違いない。


「急ごう。」



「・・・痛った。」

隣の机には自分の血のついたナイフ。

腕には授業程度の知識で巻いた包帯。

ベッドも所々赤く染まっていた。


なにやってるんだろ、私。


自分で切った時は痛かったし何がいいのかすらもわからなかった。

でも、これをみて反応してくれた人はたくさんいた。

「その中に春斗はいないんだもんね・・・」


痛む手は動かさずもう一つの手でSNSを開く。

通知が三桁に乗っていた。


別に、有名になりたかった訳じゃ無いんだけどなぁ・・・

むしろ逆。

こんな生活捨てて静かに暮らしたい。

何にも楽しくない。

もう、いっそ・・・



「ついた・・・」

「後はのぼるだけ。静かに、ね。」

「ふ、不法侵入ですわ・・・」

「気にしたら負け。」


俺の家に余裕でしてきそうなのにこの二人は何をいっているのだろうか。

部屋なら楓はすでにしてるし。



「よし、この階だけど・・・あそこの扉鍵がかかってるんだが・・・」

「だから()()()()()、窓から入る。」

「窓?」

「ベランダに下りればそこから入れる。」

「いやいやいや・・・」

もはや命の危険すらあるレベルじゃん。

「じゃあ、諦めて私と付き合う?苦労はさせないよ?」

「・・・ここまで来てそんなこと言うわけないだろ?頭いいんだから少しは考えろよ。」


もう一階層上につく。

そこの大窓から一つ下の階に降りるわけだが・・・


「うわ、想像以上。」

「た、高いですわ・・・」

「高くはないけど、こう見ると怖いな。」

「怖じ気づいた?」

「まさか。」


ここまで来てやらない方がおかしいだろう。


「とりあえず楓のロープを下ろすからそれで・・・」

いや、待て・・・なにか聞こえる。

コツコツと足音のような音だ。

「マジか・・・」

「考えてる時間は無い。」

「嘘、嘘ですわ・・・」

「多分骨折はしない。」


こうして俺らは一階下まで飛び下りた。




ドスン!

まあ、大きな音が出ることはわかってたけど仕方はないだろう。


そして中には元凶がいた。


「春・・斗・・?」

「何してんだよ、瑞季。」

「すっごく心配した。」

「何を、何をしているのですか!!」

「何って・・な、なんのこと?」

隠すの下手か。せめて血で汚れた物は隠すくらいしろ。


「春斗君が教えてくれた。腕。」

「つっ・・」


瑞季は部屋の本来の扉の方に走る。

しかし、血が多くは無いにしろ体から出た。

いつもよりは遅い。


「確保。」

「流石楓。」

「グー。」



ゆっくり話は聞きたいけど・・・外がうるさい。

確かにあのレベルの音は誰かしらの耳には届いてるだろうし。


「じゃあ、()()()どうしたい?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ