お嬢様達とSNS。
10万字のりますたぁ!!
「無理をさせた。ごめん。」
「どちらかと言えば勝手に旅行に連れ出した方を謝るべきだと思うんだよなぁ・・・」
「言っちゃったら反論される。」
楓は普段とたいして変わらないように見えた。
「本当は会うつもりは無かった。」
「じゃあ、なんで・・・」
「欲望を抑えられなかった。」
あ、ごめん。いつもの楓だわ。
「半分冗談。こっちが本当の話。」
「そもそも話したい内容なんて有ったのかレベルなんだが。」
「あるよ。」
楓の眼の雰囲気が変わった。
「・・・瑞季ちゃんから連絡があった。お兄ちゃんとの結婚をするって。」
「冗談とは言わないよな?」
「冗談でこんな話しない。瑞季ちゃんは親友で元恋のライバルなんだから。」
「勿論瑞季ちゃんの本心だとは思ってない。でも、恋のライバルとしてはこれはチャンス。」
「・・・」
楓はいつも通りな気がするけど、こっちこそ本心じゃないよな・・・
「私と・・・付き合おう?きっと幸せにしてあげられるよ?」
「初めて楓の顔が崩れたところ見たぞ?無理すんなよ・・・。」
「してない。私は、いつも通り。」
「嘘つけ。」
表情が崩れかけている。
どうとは言わないが普通とは言えない。
「・・・勿論すぐに結婚になる訳じゃない。取り返しつかなくなるのは瑞季ちゃんが十六になったとき。つまり瑞季ちゃんの誕生日までなら止められると思う。」
「その情報だけでもありがたいよ。」
楓は家までしっかり送った。
回りに誰もいなかったり迎えが来なかったあたり勝手に来たのか。
「・・・親に心配かけんなよ。」
「肝に命じておく。」
「絶対聞く気ないじゃん。」
「確かにもう、無いかな。」
「は?」
「瑞季ちゃんの結婚を止めるんだから私は選ばれないから。」
確かにそういう捉え方もされるか・・・
「送ってくれてありがと。」
「お、おう。」
「返信は無いか・・・」
スマホの電源を切る。
「春兄、どーしたの?暗い顔してるよ?」
「暗い。」
「こっちの問題。夕飯作ってくるから待ってろよ?」
「今日は誰もこないの?」
そういえば最近は毎日誰かしら家に来てたっけか。
「今日はこないかな、でも、数日後にはまた呼ぶよ。」
「なら、いいけど。」
「楽しみ。」
あー、二人には伝えない方がいいか。
無駄な心配をかけさせるわけにはいかないし。
さて、どうしたものかな。
今日を入れて二日しか休みはない。
それに今日は仕事でもある。
「おはようございます。」
「・・・」
そりゃそうか、自分の娘が今の状況にある元凶がのこのこやって来たらそうなるよな。
簡単に言うとその日は裏作業だらけだった。
そもそも部屋から出てないらしいが出きるだけ会わせたくないだろうし、妥当だろう。
「今日はここまでで良いから。」
「あ、はい。」
普段より早く終わったな。
そうだろうとは思っていたけどね。
例のSNSを確認する。
するといくつかのツイートが増えていた。
『元思い人がすぐ近くで働いてると思うと今すぐ飛び付きたくなるんだけど、私にはその資格はないから・・・』
『今日は足音が聞こえない。もしかして少しはなれた場所で仕事してるのかな・・・』
『明後日の学校、GWが終わって悲しいじゃなくて必然的に会わなければならないのが辛い。それもこれも自分のせいではあるんだけど・・・』
いろいろな人から返信が来ているが恐らく見ていないだろうな。
そして通知が増える。
『”リスカ”と言うやつですかね。血がいっぱい出てる。絨毯は白い部分もあるから気を付けないとね。』
と言う一文と共に写真が添付される。
今までこそ写真すらない文章のみで言っちゃなんだが本当、本心と思える術が無かった。
でも、今回は違う。
確固たる証拠がここにはあった。
俺は家まで全速力で走る。
そして、すぐ近くにいた亜季にこう伝えた。
「ちょっと行くべき場所が出来たから行ってくる。」
「・・・わかった。春兄、頑張ってきてね。」
そう言うと走ってきた方向へ再度駆け出す。
扉は閉め忘れたが後ろから閉めた音が聞こえたので問題ないだろう。
「出てくれよ・・・」
過去に類を見ないほどスマホをフル活用している気がする。
なれてない操作はやはり辛い。
「繋がった!」
『やっぱり見てたんだ。』
「当たり前だろ、教えてもらった情報はしっかり使わせてもらった。」
『せっかく教えたから有効活用してもらえて何よりだよ。』
「一応、他の二人には送っておいたけど望みは薄いと思う。」
『いや、それはないと思うけど、まぁ、いいか。了解。』
「俺は瑞季の部屋に向かう。」
『上手くいくのか?失敗したら大変だぞ?』
「うん、多分なんとかなるよ。」
さて、やるか。
なんとかここまで書きました。
ありがとうございまひゅう!!!!




