方向音痴と囮役とデート
凄く投稿頻度落ちてる。
少し増やさないとな。
スマホの起動時間がまず少ないし。
「春斗様、おはようですわ。」
「ん?一人?」
「すぐそこまで送ってもらいましたわ。それじゃなけりゃ迷ってますわ。」
それもそうか。
「それでなんでそこから歩いてきたの?」
「一緒に歩いて登校したかったからですわ。」
「それだけ?」
「ええ。」
なんでお嬢様達はこんなに自由なのだろうか。
「それに一人を問いただすのは私もですわ。」
「今日はやることがあるからって先に出ちゃった。」
「日直でも回ってきたんでしょうか?」
「わからん。」
最近の瑞季の行動パターンが読めない。
「おはよう、瑞季ちゃん一緒じゃない?」
「先に出ちゃったんだよ。」
「珍しい。」
「同意見。」
俺の教室のからで二人は別行動だ。
「また、あとで。」とは言っておいた。
扉を開ける。
もう半分くらいは登校してるな。
瑞季は瑞季自身の席に、隣の俺の席には百合が座っていた。
俺のは椅子だけ使われている感じだが。
「おはよ、椅子返して。」
「は、春斗!?お、おはよ。」
「おー、彼氏君おはよ。」
「違うって言ってるでしょ。」
瑞季が何か書いてた気がしたけど気のせいかな。
人のを見るのは良くないし。
「椅子借りてた。ありがとね。そんじゃ瑞季、戻るわ。」
「また、相談させて。」
さっきの紙と関係あるだろうし触れないでおくべきか。
今日の朝のこともあるのだろうか静かだった。
授業は普通に受けているので逆に不気味だ。
「ん~昼休み~!!」
「昼休みは私の番。」
「知ってますわ、それでは失礼しますわ。」
二人は早々に立ち去ってくれた。
それでも笑っているような気がして、何かたくらんでいるようだった。
「瑞季ちゃん、変。」
「俺も同じことを思った。」
「おとなしい。」
楓も同じことを思っていたらしい。
それほど分かりやすかった。
「心配。」
「風邪とかじゃないといいんだけどね。」
「多分それはないと思う。」
「そんな素振りは無かったからな。」
「隠しそう。」
「同じことを思った。」
「以心伝心。最高のカップル。」
「言いそうだと思った。違うから。」
楓はいつも通りだ。
少し安心感がある。
「さて、食べないと時間なくなっちゃう。」
「そうだった。今日のは自信作。」
「いつもだろ。」
勿論とっても美味しかった。
昼休みの予鈴が鳴りバラバラながら皆が返ってくる。
その中には瑞季の姿もあった。
「瑞季、今日大丈夫か?」
「大丈夫だけど、どうかした?」
「いや、思い過ごしだと思う。」
「・・・春斗こそ大丈夫?」
逆に心配されてしまった。
瑞季の体調が悪いわけではないようだからまだ安心か。
後半二時間の瑞季は元に戻っていた。
前半が前半なぶんある意味不気味。
まあ、前半のままも嫌だけどさ。
「終わった~!!」
「今日も疲れたね。」
「月曜日は特にな。」
今日はバイトは無いし帰るだけだ。
今日は誰が来るかと思ったのだが、来たのは藍だった。
「春斗様、他の二人とは放課後デートをしたとききましたわ!!」
「そうだ、藍とはしてなかった。バイトの日だったし。」
「ですから今日はわたしとデートですわ!!」
「今から?」
「今からですわ。」
すると俺の手を引っ張る。
「瑞季・・・」
「私も一回独占しちゃったから口出しできないかな。」
「じゃあ楓・・・」
廊下にいた楓に声をかける。
「私も独占した。」
「ダメだった。」
「春斗様は私とデートするのは嫌ですか?」
「いや、そんなことはないけど。」
「なら問題ないですわ。」
ま、二人も何故か大人しいしデートに行くことにしよう。
さて、何処に行くのだろうか。
とか思っていたら外に車が止まっていた。
そういえば藍には迎えは必須だった。
「春斗様、お嬢様の無茶ぶりに付き合ってくださり心より感謝します。」
「大丈夫ですよ、篠宮さん。」
「では、春斗様のご厚意に甘えさせて頂きましょう。春斗様、お嬢様、後ろの席へ。」
「行きましょう、春斗様。」
「失礼します。」
そういえばデートの内容を聞いてなかったな。
「そういえば何処に行くの?」
「遊園地ですわ、まだ、遊園地デートはしてないようですし一番乗りですわ!!」
「遊園地・・・か。」
「お嫌いでしたか?」
「違う違う。遊園地って大人数で行くイメージだったからさ。次行くときは亜季と雪もつれていってあげたいなって。」
「優しいですわね。最初に会ったときからわかっていましたが。」
「いやいや、自分だけ楽しんでいるのが申し訳ないだけだよ。」
そのときは瑞季や楓もしっかり誘うことにしよう。
「その心意気がすでに優しいのですわ。」
話していると時間はすぐ過ぎるものでもう目前まで迫っていた。
「では春斗様、エスコートよろしくお願いします。方向音痴なことは重々承知だと思うので可能であれば手を繋いであげるとお嬢様も安心してくれると思いますので。」
「そこまで出来るかはわかりませんが、お任せください。」
「何かありましたらすぐに連絡をお願いします。」
「わかりました。」
少し心配性な気もするがそれも優しさだろう。
「春斗様、時間は有限ですわ、行きましょう。」
「了解、じゃあ、いってきます。」
「はい、お嬢様をお願いします。」
篠宮さんに藍を任されてしまったので、迷子にさせるわけにはいかないか。
「ひゃっ・・・春斗様?」
「迷わないように一番効率的だと思ったからだよ。」
「なら、ありがたく受けさせてもらいますわ。」
ここまで来れば大丈夫そうですわ。
そっちは任せましたわ。
次回デート回・残りの二人の行動回