方向音痴と暴走。
展開が早いとか感想でどんどん投げてね。
そういうのが全く無いので駄目なところを理解できない・・・
「駄目~!!!」
「抜け駆けは良くない。」
「春兄がキスされた・・・」
順番に瑞季、楓、亜季だ。
「外国でもキスは頬でしょ!!」
「当たり前ですわ。唇は春斗様だけですもの。」
「・・・私達だってまだ、してないのに。」
「ズルい。」
・・・は?
キスされた?
「春斗様、一応言っておきますわ。外国では頬になら何回かしましたが唇は初めて。ファーストキスですわ。」
・・・頭が働かない。
さっきまで藍の登校をどうするかについて話していた気がするんだけど、いつのまにか変な方向に話が飛んでしまった。
「春斗様?春斗様?」
少しぼーっとしていたみたいだ。
「熱はありませんわね。」
目を開くと額をくっつける藍がいた。
「藍ちゃん駄目~!!なんでそんなに無用心なの!?」
「藍ちゃんは羞恥心も方向音痴?」
「春兄大丈夫?」
周囲は大混乱だ。
「春斗様は私とお付き合いするんですもの、このくらいは日常茶飯事ですわ。」
「春斗君はまだ、決めないと思うよ?」
「どういうことですの?」
「私達も春斗の彼女候補なの!!」
「告白した。私が最初。」
藍は驚いた顔こそ見せたもののすぐに元に戻る。
「いい好敵手ですわ。」
「春斗君は渡さない。」
「春斗は私と付き合うんだから!!」
「春兄がハーレムを作ってる・・・」
こら亜季、そんなことあるわけ無いだろ。
っと、やっと脳の処理が追い付いた。
「藍・・・キスって・・・」
「一番確実かと・・・」
「飛躍しすぎだろ。」
「私は、春斗様を取られたくは無いのです!!瑞季ちやんと楓ちゃんがいるなら尚更ですわ。」
あー、瑞季とおんなじタイプか。
自分の感情を制御できないやつ。
「二人とも私より可愛いですもの!!不安になりますわ・・・」
「どや。」
「楓ちゃんはなんでそんなどや顔なの?」
これを境に仲違いが起きてもおかしくないのだがそんなことは無いらしい。
「もう、こんな時間ですわ!?」
「藍お嬢様そろそろ帰りませんと・・・」
「結局何も決まりませんでしたわ・・・」
「春斗様、瑞季様、楓様、後は此方から連絡いたします。」
二人は車に乗り込み発進した。
「で、春斗?」
「聞きたいことがある。」
「春兄?」
「・・・了解。」
場所は楓の家。
俺は正座をさせられていた。
「藍ちゃんの事、知ってたの?」
「昨日、瑞季と楓と別行動になったときに迷子になってた藍を助けてたんだよ。昨日初めて会った。」
嘘を言う理由はない。
「キスは柔らかかった?」
「・・・ノーコメント。」
「駄目。」
拒否権は無いらしい。
「『初めてだからわからない』じゃ駄目か?」
「・・・許す。次は私からする。」
不穏な言葉が聞こえた。
空耳だと信じたい。
「春兄・・・」
「一番辛いからそんな目で見ないでくれ、亜季。」
翔さんの気持ちってこんな感じなんだろうか・・・
「でも、次はしばらくこないから暫くは春斗は取られないだろうけど、告白した身としては複雑!!」
「藍ちゃんのあれはやせ我慢。本来の藍ちゃんじゃない。」
「なんで、あんなことをしてしまいましたの・・・」
恥ずかしさで耳の辺りまで熱い。
取られそうだからってやり過ぎてしまいましたわ・・・
「絶対怒ってますわ・・・」
明日から学校もあるのに・・・自分からしたのはわかっています。
明らかに失敗しましたわ・・・
『ピロン』と通知音。
この通知が来るのは一人だけ。
春斗様しかいない。
『明日、一緒に登校しない?』と
「し、篠宮ー!!篠宮はいますの!?」
「どうかしましたか藍お嬢様。このあとの用事はありませんが?」
「春斗様から連絡が!!」
「なるほど・・・」
何があったのかを話す。
勿論一切スマホには触れなかった。
「とりあえず受けましょうか。いまのお嬢様の評価はあまり良いわけではありませんので。」
「わかりましたわ、どんな文章にすれば?」
「どんな文章、とは?」
「ぶ、無礼の無いようにしなければ・・・」
返信まで三十分かかった。
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