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お嬢様は誘拐する。

「うっ‥‥‥」

「あ、起きた」


周囲を見渡す。

ここは瑞季の部屋か。


「と、突然倒れるからビックリしたんだよ?」

「ごめん、首もとに衝撃が走った気がして、‥‥‥覚えてない」

その首の衝撃、私です。


でも、私の要望がこんなに簡単に叶っちゃうなんて思わなかった‥‥‥な。



あのとき、私が開いていたのはSNS。

簡単な呟きを載せるためのものだ。


投稿の内容はこちら。

『折角の高校生活気になる相手がバイト詰めで休日に会えないことが確定しちゃう!!どうしよう!!』と。


返信はすぐに来た。


『既成事実作ってしまおう』や『関係が悪くなったら声かけてくれるんじゃないかな?』等は多く来た。

勿論却下。一つ目はそんなこと出来てたらもう()()()()()()()()()


『自宅付近のバイトを勧めて自分もそこでバイトをする。』

私もバイトしちゃう。ってことか。いいかもしれない。

でも、許されるかどうか‥‥‥そもそもする必要ないんだよね。私。

『家がお店だったとしたらそこで雇って貰う?』

家はお屋敷なんだよね。(勿論SNS上では隠している)

雇う‥‥‥雇う?

雇えるね。仕事なら沢山あるし。


そうなれば善は急げ!!まずは春斗を止めないとね。

首もとに当てて気絶してもらって後は家の人に車出して貰って・・・完璧!


とまあ、こんな感じで今思ってみれば明らかに誘拐紛いの事してるんだよね。

誘拐だよ!


「それと春斗のにメール来てたよ。もっと年上のバイトが入って希望の数は入れられないって。」

「そっかぁ‥‥‥」

勿論偽造メールは送信済み。

私犯罪の素質あるかもしれないわ‥‥‥


「春斗はさ、土日に入れられるところがいいんだよね」

「そりゃあ、学校もないし」

「実は家にこんなのが貼ってあったんだよね‥‥‥」

偽物のポスター、勿論親に許可は取ってあるよ!


現実的なポスターにはなったと思う。

『土日に入ってくれる人大歓迎!』とか『まかない出します』的なの。


これは、駄目‥‥‥かな。


「いいかも、知れない」


お、これは勝ち確定なのでは!?


「いつから入れるか聞いてもらえる?」

「任せて!!」


スマホを起動。そこからお母様へと連絡をする。

ここからはアドリブ。

私もお母様もボロを出すことなく条件が確定した。



「明日から来るんだよね?」

「まさか明日から入れてくれるとは、ありがたい」

「後、やっぱり妹想いだなぁって思ったよね」

「妹達には内緒な」


春斗はさ、『まかないは妹達にも食べさせてあげたい』と言ってきたのだ。

勿論その程度の条件は飲んだ。

春斗と休日に会えるなら安いくらい。



春斗のバイトの日はは曜日で決まった。

バイトは火・木・土・日曜日。火・木は放課後4時半から9時まで。土日は朝の9時から夜の9時まで。土日は昼にもまかないを出すことになった。


そろそろ帰さないとおかしいと思い、玄関に向かう。


その道中に会ったお母様は微笑ましく笑っていたようにも見えたが気のせいだと思う。


さて、場は整った。

明日から

『私の事を好きになってもらう大作戦(仮)』を始めます!!

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